カジュアルウェア
陽春へと誘う定番のクルーネック。
タイプ別に選ぶおすすめ“春ニット”
2024.03.18
防寒性重視のヘビーアウターはもうそろそろおさらば。おしゃれがぐっと楽しくなる季節だが、スウェットやフーディだと何か物足りない。そんなときに選ぶべきは、楽に着られるのに上品にも装える春ニット一択だ。1着で様になるだけでなく、スプリングコートやライトアウターのインナーとしても活躍するこの時期のユーティリティーアイテム。そこで、今期おすすめの一着をタイプ別に紹介。まずは、ベーシックなクルーネックからスタートしよう。
フェデリ
1943年創業のニットブランド、フェデリ。甘く編み立てられたローゲージの表情は、イタリアブランドらしい色香をほのかに漂わせる。コットン×リネンのサラっとしたラフなタッチも装いに軽快さをプラス。ベージュ地にパープルがメランジ状に混じり合い、首元や袖口のリブには配色のパイピングでアクセントを添えた。伝統的なサルトリアを彷彿(ほうふつ)させる工場ですべての生産を行うなど、高度な技術がニッティングにも生かされている。
ジョン スメドレー
今シーズン新作の「デイビッド」は、ブランド定番のクルーネック「エメット」をベースに、ネックをやや浅めに設定し、着丈を短く微調整したもの。ジョン スメドレーの代名詞でもあるハイゲージの30Gニットは、やや透け感のある上品な質感が特徴。春らしいピンクカラーも、1着採り入れるだけでしゃれ感を底上げしてくれる。中にシャツを合わせてきちんと着たり、ジャケットのインナー使いしたりと、これから活躍の出番が増えそうだ。
ジョンストンズ オブ エルガン
1797年の創業以来、200年以上にわたり上質なニット製品を生み出してきたスコティッシュブランド、ジョンストンズ オブ エルガン。こちらのニットは、最高級のカシミヤを使い、空気を含んだようなエアリーな着心地と極上の肌触りを実現。オレンジ×ブラウンの大胆なカラーブロックに目を奪われるが、首元にピンクのトリミングを配すなど小技も利いている。1着でスタイルを決める主役級のニットだが、程よくゆとりのあるフィッティングやテンションの緩いリブでリラックスして着られるのもポイント。
掲載した商品は税込み価格です。
Photograph: Ryohei Oizumi
Styling: Hidetoshi Nakato(TABLE ROCK.STUDIO)
Text: Tetsuya Sato