週末の過ごし方
中野坂上の行列店「ミッキー飯店」でスタミナ補給!?
常連客もうなる“ミッキーライス”にマッチも汗だく!
マッチと町中華。【第16回】
2024.06.24
どんなときでもギンギラギンに人生を謳歌(おうか)するマッチがあの町、この町の味アリな中華料理店をめぐりながら、ラーメンをすすり、ときにはビールを飲みながら餃子を頰張る、わんぱくな大人のための食の探訪記。今回、訪れたのは、コアな町中華ファンのあいだで話題の「ミッキー飯店」。7月のツアーファイナルに向けて、ますます士気が高まっているマッチが「最高のスタミナ町中華」と賞賛した人気店の名物、ミッキーシリーズとは?
“KANREKI DASH”と銘打って、全国ツアーに疾走したこの1年。日本武道館でのツアーファイナルを間近に控え、ますます絶好調のマッチがやってきたのは、中野坂上の住宅街に佇む「ミッキー飯店」だ。町中華ファンの口コミで人気に火がつき、昼どきは長い行列ができることも。
一風変わった店名にも興味を引かれるが、入店早々、マッチの好奇心を刺激したのは、常連のほとんどがこれを目当てに訪れるという“ミッキーシリーズ”。「ミッキーメンにミッキーライス? メニュー名もキャッチーで気になります。ギョーザは必ず食べたいし、あともやしソバもいいね。それからミッキーライスはもちろんお願いしたいです。ちょっと食べすぎかな(笑)」と言いながら、あることに気がつくマッチ。そう、この店にはマッチの“栄養補給剤”のビールがない。
「お客さまを少しでも早くお通ししたくて。うちはお酒をいっさい置いていないんです」というのは、初代とともに厨房で腕を揮う2代目の高橋 進さんだ。「たまにはビールなしもいいよね。食べることに集中できるし、ツアーの千秋楽に向けていまはちょっとだけお酒を控えようと思っていたから」と、うきうきした表情で調理風景をカウンターで眺める。閑静な住宅街に店を構えた理由が気になるようで「ここでお店を始められた理由は?」と尋ねると「もともとこのあたりは商店街で、けっこう賑わっていたんですよ。いまはうちと床屋さんだけになってしまったけれどね」と初代の高橋通博さんが答える。
創業は昭和44年。当時、業績のよかった屋号に“キ”のつく3つの会社にあやかって、この店名に決めたそうで「覚えてもらいやすい名前でよかったと思っています」と、にこやかに笑う。2代目は父が創り上げた店を受け継ぐために、都内のホテルの中華料理店も経験。アットホームなファミリー経営でありながら、どこかストイックな雰囲気を感じさせるのは「現状に甘えず、お客さんの笑顔のために日々進化」の心のあらわれだろう。
ほどなくして熱々の餃子が運ばれ「待ってました!」と頰張るマッチ。「ねぎ油の香ばしさと皮のほどよい厚みがすごく好きです。これはビールが欲しくなっちゃうけれど、ライスでわんぱくにというのもいいかもしれないですね」とじっくり味わう。
そこにもやしソバが運ばれ、あちちと言いながら豪快に麺をすすると「大げさじゃなくて、涙が出そう。もともと餡かけが好きなので、これはグッとくるというか。郷愁がそそられます」というマッチのひたいにはうっすらと汗が。「今日はスタミナデーだからね。まだまだ行きますよ!」とやる気満々。
今日のフィナーレを飾るミッキーライスがやってくると、そのボリュームに「これはすごい!」と目を丸くしながら箸をスプーンに持ち替え“戦闘態勢”に。レバーや野菜などがたっぷりと入ったピリ辛の餡かけがライスを覆うようにたっぷり。ど迫力の見た目に圧倒されながらも口に運ぶマッチ。
「餡かけ好きとしてはたまらないおいしさ。行列の先にこの味が待っていると思ったら、並ぶのも苦じゃないかも。本当においしいです。でも、おいしいって言われ慣れていますよね」と冗談めかしてたずねると「何度言われてもうれしいです」と初代が笑顔で返す。
マッチがとくに驚いたのは具材のレバーの柔らかさで、いわく「大ぶりなのにクセがまったくなくてぷりっぷり」。餡のなかの宝探しのような気分で、食べることに全集中。ほかにミッキーシリーズは麺とかたやきそばもあり「これは全制覇したくなるよね。僕の家の近所にお店を出してほしいです(笑)」と熱烈ラブコール。
7月のツアーファイナルに向けて、スタミナ補給は完璧!「あとはひたすら、全力で走り抜けます!」と清々しい表情で店を後にした。
ミッキー飯店
東京都中野区本町2-17-4
TEL/なし
営/11:15〜14:15(L.O.13:45)
木・日曜休み
近藤真彦(こんどう・まさひこ)
1964年生まれ。歌手、俳優、レーシングチームオーナー兼監督、実業家。1979年テレビドラマ『3年B組金八先生』でデビュー。1980年以降はソロ歌手として、『スニーカーぶる~す』『ギンギラギンにさりげなく』『ハイティーン・ブギ』『ケジメなさい』『愚か者』などなど、ヒット曲を多数発表。現在もコンサートやディナーショーで多くの観客を魅了し、そのスター性は健在。
NEWS!
<マッチと町中華。>ステッカーが完成!
マッチさんが訪れた店舗には、ご本人からオリジナルステッカーをお配りすることになりました。記事掲載された店舗に足をお運びの際は、このステッカーを探してみてください!
Photograph: Akira Maeda(MAETTICO)
Styling: Eiji Ishikawa(TABLE ROCK.STUDIO)
Hair & Make-up: GONTA(weather)
Text: Keiko Kodera