調べ・見立て(見立て)
ネクタイ、腕時計、眼鏡、バッグ。
賢い使い分けを教えます!
編集長の「見立て」。#78
2024.07.03
ネクタイは、ビジネスパーソンの印象を大きく左右します。多くの読者は、既にそのことに気付いているようです。アエラスタイルマガジンの調べアンケートで「ビジネスシーンにおいてネクタイを使い分けていますか?」を問うたところ、「使い分けている」と回答した読者が大多数となりました。「スーツの印象によって使い分ける」と回答した58%の読者は、スーツにネクタイの色柄をコーディネートするのはもちろん、カチッとした形のスーツかいまどきのセットアップスーツかで着用するネクタイの素材を変える工夫をしているとも読み取れます。「気分によって使い分けている」と回答した13%の読者も、ファッション上級者と言っていいでしょう。タフな交渉に臨むときに穏やかな色のネクタイで気持ちを落ち着けたり、デスクワークの退屈な日に明るいプリント柄で気持ちを和ませたりといったテクニックは、ぜひとも取り入れたいものです。
初めてネクタイを締める就活生であれば、自分のキャラクターをネクタイの色で表現してみてはどうでしょうか。スピーディーに物事を進めていく知性を強調するのであればネイビーが基調になっているストライプのネクタイ、調整役が得意な社交性を打ち出すのであればイエローが基調のドットのネクタイが人柄を伝えてくれます。
腕時計は、大切なビジネス小物のひとつ。アエラスタイルマガジン読者のアンケートでは、複数の腕時計を「スーツの印象によって使い分けている」という回答が44%にも上りました。例えば、冠婚葬祭に黒やダークネイビーの無地スーツで出席する際には、丸形文字盤で3針の腕時計が必須です。その場合に腕時計のストラップは、メタルではなくレザー製で。ただし、リザードやクロコダイルなどのエキゾチックレザーは避けてください。
一方で、印象を大きく左右する眼鏡については、「スーツの印象によって」や「気分によって」使い分けているという回答以外に、「業務内容によって使い分けている」という回答が21%に上ります。眼鏡が視力の矯正を目的にしたものであることを考えると、これは当然の回答と言えます。私自身も、業務内容によって眼鏡を使い分ける場合があります。デスクワークの多い日にはしっかりとPC画面が見える遠近両用レンズの眼鏡を着用し、外回りの多い日は手元よりも遠くに重点を置いたレンズの眼鏡を使うといった具合です。それと同時に、スーツの印象や業務内容によっても、眼鏡の形を使い分けます。例えば、カチッとしたスーツを着て大切なプレゼンテーションに臨むときには、強い印象の黒い角型のセルフレーム、カジュアルな着こなしで軽快に取材をする必要があるときには、小ぶりなメタルの丸型がおすすめです。
女性は、複数のバッグを上手に使い分けている方が多いようです。片や男性は、ビジネスバッグを使い分けている人がそれほど多くありません。「ビジネスシーンにおいてバッグを使い分けていますか?」をアンケートで問うたところ、男性が多いアエラスタイルマガジン読者の26%が「使い分けていない」と回答しています。これは、すぐに改めたほうがいいでしょう。重要な契約書を携えてクライアントのオフィスを訪ねるのであれば、ブリーフケースに書類を入れて行きたいもの。安全性の意味からも、ビジネス相手に与える印象からも、後ろに背負うカジュアルなリュックサックに契約書を入れるのは避けたほうがいいと思うのです。
男性のビジネスパーソンにバッグを使い分けない理由を取材すると、「バッグの中身を入れ替えるのが面倒で」という声をよく聞きます。そこで、簡単な解決方法を伝授しましょう。バッグの中身を、パソコンはこのPCケースに、コード類や携帯のポータブル電池はこの巾着に、その他の小物はこのポーチにといったように整理しておくのです。そうすれば、その日に使うバッグにサッと入れ替えられるはず。ぜひとも、すぐに試してみてください。