カジュアルウェア
トレンドの“クワイエットラグジュアリー”スタイルを
バナナ・リパブリックで手に入れる。
ファッショントレンドスナップ203
2024.10.07
ファッション系のSNSでざわついているクワイエットラグジュアリー(#quietluxury)という言葉。あなたはご存じでしょうか?
ジェンダーに関係なく人気があり、有名ブランドの最新コレクションやインスタ映えするファッションとは発想が全く違うものなのですが、昨年あたりから急激に注目&拡散されてきました。
クワイエットラグジュアリーを簡単に説明すると、派手で目立つデザインの服を選ばず、抑えた色や柄で素材の上質感を引き立たせるシンプルでありながら上品感を漂わせるスタイルの総称。目立つロゴやモチーフは使わず、控えめでナチュラルでありつつもクラス感をさりげなく醸し出すところがポイント。
イメージしやすいブランドには、ブルネロ クチネリやロロ・ピアーナといったイタリアのブランドがよく挙げられています。ただこのブランドは、最近になってこうしたスタイルを打ち出して注目を浴びたのではなく、創業当初からブレないスタイルとハイクオリティーのものを作りつづけていたら、昨年あたりから急にトレンドのキーワード、画像検索で上位にアップされるようになってしまったというのが実状。
ここまで読むと結局このトレンドも、有名ブランドの高価なものを手に入れないと完成しないのか?と早合点する人もいらっしゃると思いますが、実はそうではありません。
上質の天然素材を使ったシンプルデザインのものをチョイスする審美眼と独特のコーディネート術を身につければ、クワイエットラグジュアリーはコスパのいい服でも手に入れることができるのです。
※あくまでも私の私見ですので、あしからず
今回はアメリカ版クワイエットラグジュアリーのお手本と言えるキーアイテムをバナナ・リパブリックからピックアップ。
このブランドからは、サファリテイストの4つポケットのジャケットが創業当時から若干のデザイン変更を行いながら、さまざまな素材やカラーで発売されています。今年の秋冬のコレクションでは、ベージュ(公式サイトでの表記はキャメルブラウン)のスエードが登場。
ホームページのモデルカットは、クワイエットラグジュアリーのお手本と言えるもので、初心者でもまねしやすいベーシックアイテムを使いコーディネートされています。ここで見落としてはいけないのが、配色がベージュとホワイトのみの淡色でまとめているところ。そうすることでジャケットの上質な素材感と定番デザインの魅力を際立たせています。
バナナ・リパブリックの今期のスエードジャケットは、ビンテージのサファリジャケットのデザインをリスペクトしつつ、素材をアップグレードして今の時代にフィットさせています。
アメリカの老舗レザーブランドによく見られるような革の起毛が荒くタフなイメージのスエードではなく、細かな起毛でソフトなヨーロッパテイストのスエードを採用することでクワイエット ラグジュアリーにふさわしい名品が誕生!
軽量化とスエードのやわらかさを際立たせるために、裏地はついていません。ウエストを絞れるドローコードが付いているので、着こなし方もルーズフィットからタイトな着こなしまで幅広く、見え方がガラッと変わります。カジュアルなシーンでの着用が一般的ですが、個人的にはライトグレーのスーツの上にはおるのもありかと思います。
モデルカットでは、インナーとパンツをホワイトでまとめていましたが「ちょっとハードルが高いな……」と思った方には、こちらがオススメ。インナーをライトグレーのクルーネックセーターにすることで上品なトーンをキープ。首元にパープルのバンダナ(ネッカチーフ)を巻けば、エレガントな雰囲気が増し増しに。
問い合わせ先/バナナ・リパブリック br_info@bananarepublic.jp
Photograph & Text:Yoichi Onishi