靴
スエードの優しい風合いが装いになじむ、
ジェイエムウエストンのスニーカー。
2024.10.10
きちんとした印象を損なうことなく、エフォートレスに装えるセットアップは、現代におけるビジネスウエアの新定番。とはいえ、案外難しいのが足元の仕上げだ。フォーマルなドレスシューズだと杓子定規で面白みがなく、かといってカジュアルなスニーカーでは軽快さが強調され、ビジネスシーンでは文字どおり“足元を見られる”恐れもある。そこで、セットアップに似合うシューズを各ブランドから厳選。おすすめの一足を日替わりで紹介する。
フランスの老舗シューメゾン、ジェイエムウエストンが誇るベストセラーモデル「オンタイムスニーカー #624」。均整の取れたフォルムや白いラバーソールに象徴されるシンプルなデザインは、クラシカルなテニスシューズがイメージソースとなっている。サイドにあしらったダブルシームと控えめな穴飾りが、上品なエスプリをプラス。スエードの柔和な表情を、要所に配したレザーのトリミングがグッと引き締めている。ソール裏にはオリジナルのモノグラムパターンを配すなど、見えないところにまでこだわりが息づく。リモージュの自社工場で一度だけソールの張り替えが可能で、長く履くことを前提とした確かなものづくりは、ブランドの信頼感へと帰結する。
問/ジェイエムウエストン 青山店 03-6805-1691
掲載した商品は税込み価格です。
Photograph: Satoru Tada(Rooster)
Styling: Hidetoshi Nakato(TABLE ROCK.STUDIO)
Text: Tetsuya Sato