接待と手土産
ホテルニューグランドのシーフードドリア。
すべて実食! 自慢の手土産 #149
2025.06.12

伝統のレシピを自宅でも! 具たっぷりで軽やかな味わいのドリア。
いざという時に頼りになる一流ホテルの手土産の第6弾は、横浜・山下公園を目の前にしたクラシックホテルの代表格「ホテルニューグランド」。歴史ある一流ホテルには、必ず誰かに語りたくなるようなストーリーが詰まっているものだが、こちらも類に漏れず、特に食に関するエピソードには事欠かない。
1927年、横浜の震災復興のシンボルとして開業し、ダグラス・マッカーサー元帥をはじめ、チャーリー・チャップリン、ベーブ・ルースなど海外から数多くの著名人が来訪した。当時から料理に定評があり、「スパゲッティナポリタン」や「シーフードドリア」「プリン・ア・ラ・モード」は、実はホテルニューグランドが発祥の地なのだ。どれもそれぞれにストーリーを持つメニューだが、筆者のイチ押しは今回紹介する「シーフードドリア」だ。ホテルニューグランドの数々の逸品メニューを創り上げ、日本の洋食文化の礎を築いたとも評される伝説のシェフ、初代総料理長のサリー・ワイルが、体調を崩した外国人ゲストのために、喉越しがよいものをと考案したものだ。日本人からすると体調の悪いときにドリア?と思うかもしれないが、食べれば納得の本当に優しい味わいなのだ。
現在はホテル内のコーヒーハウス「ザ・カフェ」の人気メニューのひとつだが、それが冷凍グルメとなって自宅でも味わえる。冷凍のドリアは600Wの電子レンジで5分ほど温めるだけで、本格的な一品になる。このところの冷凍技術の進化によって再現率は半端ない。レンジの機種によって多少の時間差はあるだろうが、私はチーズがフツフツという感じになるまでちょっと長めにセットして、アツアツを味わうのが好みだ。
なんと言ってもバターライスを覆うグラタンソースが格別。ベシャメルソースにオランデールソースを合わせるのがニューグランド流だが、この2つがほどよく調和したソースに、適度にチーズが混ざり合い、なんとも言えないおいしさだ。もうひとつ、さすがと言うべきは素材へのこだわり。エビやホタテなどの素材の良さは、ひと口食べればすぐにわかる。そんなシーフードがひとさじにひとつくらいの割合でごろごろと入っている。そしてそのうま味を吸ったバターライスがまたうまい。
オンラインショップでは24時間、一年中注文が可能だが、2024年4月にホテルの近くにオープンしたショップ「S.Weil by HOTEL NEW GRAND」に行けば、店頭に冷凍グルメやレトルト食品が並び、手土産にふさわしい上品なロゴ入りの紙袋に入れてくれる。常にゲストの言葉に耳を傾け、誠心誠意寄り添う。だからこそ、素晴らしい歴史を紡ぐことができ、いつの時代にも憧れのホテルでありつづける。そんなホテルの逸品を、大切な人に贈ってみてはいかだろうか。

S.Weil by HOTEL NEW GRAND
神奈川県横浜市中区山下町31-7 グランドメゾン山下公園1F
営業時間/10:00~19:00
定休日/無休
価格/1個(300g) 2376円、オンラインショップ限定4個入りセット1万1504円など ※税込み・送料込み
問/045-681-1841(代表)
https://www.hotel-newgrand.co.jp/s_weil/