週末の過ごし方
進化しつづける大阪「キタ」を満喫。
摩天楼のエグゼクティブホテル
2025.07.03

55年ぶりの万博で国内外から多くの人を集める大阪。この街は300年前からメトロポリスだった。
大阪湾につながる水路が町中に伸びていたことから物流が発達し、「天下の台所」と呼ばれた。日本各地の年貢米を扱っていたため、世界初の先物取引所が開設されたのも大阪の堂島だったという。明治維新以降は繊維産業で隆盛を誇り、「東洋のマンチェスター」と呼ばれた。大阪はまさに「商都」であり、現在の日本を支える大企業の多くもここを創業の地としている。また国際的な評価も高く、イギリスの調査機関エコノミクス・インテリジェンス・ユニットによる「もっとも住みやすい都市ランキング」でアジア1位を獲得。都市設計の合理性、治安、物価、高度な教育・医療・交通などが高く評価された結果だ。
大阪が持つポテンシャルのひとつが、「キタ」と通称される大阪・梅田駅群周辺の再開発。もともとは広大な敷地の貨物駅跡地だったが、グランドフロント大阪として2013年に開業。オフィスのみならず、さまざまな商業施設を擁しつつ、緑地や動線設計も考え抜かれ、にぎわいは常に絶えることがない。
交通と商業のハブでありつつヒューマンスケールあふれる「キタ」は、国際的なホテルグループにとって魅力的なエリア。なかでも大阪・関西万博 英国パビリオン サポーティングパートナーでもあるIIHGホテルズ&リゾーツは、先んじてインターコンチネンタルホテル大阪を2013年にオープン。街を代表するホテルのひとつとして確固たるステイタスを獲得している。

インターコンチネンタルホテル大阪はグランドフロント大阪北館タワーCのうち17フロアで展開しており、隅々にまで世界基準のラグジュアリーなセンスが息づく。21階から28階を占めるゲストルームは平均50㎡以上という広さ。各部屋には大きめのデスクがあり、和を基調にしたインテリアと相まって、ストレスなく仕事に集中できそうだ。さらにクラブアクセス付きの部屋であれば、28階にある専用ラウンジの利用が可能。コンシェルジュサービス、ミーティングルームの貸し切りのほか、朝食からアフタヌーンティー、イブニングカクテルやナイトキャップまで時間に合わせたサービスが提供される。



体を動かしたくなったら4階のスパ&フィットネスフロアへ。広々としたジムと20mあるプールをぜひ利用してみたい。どちらも外光がたっぷりと入り、都心とは思えない解放感を味わえる。特にブルーのタイルを敷き詰めた美しいプールは一見の価値あり。水質も肌に優しく心地いいから、リフレッシュに最適だ。
大阪は「食の都」でもある。名だけでなく、味の基準もシビアだ。そうした食通たちをうならせるレストランも充実している。ミシュランガイドに9年連続で一つ星を獲得しているフレンチレストランの「ピエール」では、旬の和の素材をシェフの技でアレンジ。フレンチでは珍しいオープンキッチンを備えており、ライブ感あふれる演出が五感で食を楽しむ喜びを教えてくれる。シグネチャーレストランの「ノカ ロースト&グリル」はジューシーな肉料理がおすすめ。ノカは「農家」の意味があり、名のとおり地元産の野菜を厳選して使っている。ゆっくりとカクテルを楽しみたいときは「アディ ラウンジ&バー」へ。天井まで届く大きな窓から、進化しつづける大阪の夜景を見ながら傾ける杯の味は格別。


都心の利便性と極上のくつろぎが心地よくシームレスとなるステイは、出張のみならず、バカンスでの利用にも最適だろう。梅田の空に屹立するインターコンチネンタルホテル大阪は、一流を知るエグゼクティブにとって、オン/オフ双方で自分を磨くハブとなりそうだ。
インターコンチネンタルホテル大阪 https://icosaka.com/
Text:Mitsuhide Sako (KATANA)