週末の過ごし方
「ライカ I」誕生100周年を記念した、
「ライカの100年:世界を目撃し続けた1世紀」展が開催中
東京・青山 スパイラルガーデンにて開催。
2025.10.20
ドイツの精密光学機器ブランド「Leica(ライカ)」が、1925年に発売した初代35mmフィルムカメラ「ライカ I」の誕生100周年を記念し、2025年10月26日(日)までの期間限定で、「ライカの100年:世界を目撃し続けた1世紀」展を東京・青山のスパイラルガーデンにて開催している。
本展は、ライカと写真文化の魅力にあらためて触れる機会として企画されたものである。「ライカ I」誕生の礎となった試作機「ウル・ライカ」やプロトタイプ「ライカ0型」など、ライカの足跡を象徴する歴史的カメラが集結。エリザベス女王のために製作された「ライカM6」プロトタイプやアップルのジョナサン・アイブとマーク・ニューソンによる唯一無二の「LEICA M for (RED)」、1937年に墜落した飛行船「ヒンデンブルク号」の事故現場で発見された「ライカIIIa」、ピュリツァー賞受賞の報道写真家・沢田教一が愛用した「ライカM2」など、貴重な実機とともに、ライカ100年の軌跡を振り返る内容となっている。
さらに、誕生100周年を記念して、100台限定で製作された特別限定モデルの「ライカM11 100 Years of Leica “TOKYO JAPAN”」も展示されている。
スパイラルガーデンのアトリウムには、ライカの100年を“渦”として表現した展示空間が広がる。自然光が差し込む昼と夜とで異なる表情を見せるこの空間では、ライカギャラリー・インターナショナル代表兼アートディレクター、カリン・レーン=カウフマンのキュレーションによる100点の写真作品が、夜間にプロジェクション映像として投影される。サウンド・インスタレーションは、受賞歴多数のサウンドデザイナー・清川進也が手がけた。
同会場には、世界的アーティストやデザイナーとのコラボレーションモデルや現行製品の展示も行われ、「ライカの過去から現在」に触れられる場となっている。
また、2011年より実施している「ライカ・ホール・オブ・フェイム・アワード」受賞写真家による作品展示のほか、写真家・植田正治と俳優・福山雅治による写真展「Visual Conversation(ヴィジュアルカンバセーション)」も開催されている。
植田正治×福山雅治 写真展「Visual Conversation」
静謐(せいひつ)なまなざしで風景と人物をとらえ、独自の美学を築いた写真界の巨匠・植田正治。その世界観に深い敬意を抱きながら、自身の写真表現を追求しつづける福山雅治。異なる時代を生きるふたりのまなざしが交差する本展は、福山にとって“師”と仰ぐ植田との初の二人展である。
それぞれ異なる時間軸で撮影された作品が呼応するように展示され、写真という言語を通じた静かで豊かな対話が生まれている。
植田正治は、中判カメラによる作品で知られるが、ライカによるスナップ撮影も精力的に行っていた。「掌上、愛すべき珠玉のようなこのカメラで『美しきカメラにて優れた写真が得られる』という私だけのセオリーを信じながら」と語り、ライカで軽やかに撮影された作品群も本展で紹介されている。
福山雅治は、次のように述べている。
止まっているものが動いているように見える
動いているものが止まっているように見える
僕は、今も昔もライカに“撮らされて”いる
だが、この強制力こそが、自分の能力以上の写真体験へと導いてくれる
かつて植田正治先生が仰っていた
「好きなものを好きなように撮る。精神のアマチュアでいたい」
という言葉
僕は今日も、先生にもライカにもアマチュアでい続けています
福山雅治
ライカの100年:世界を目撃し続けた1世紀
会期:2025年10月18日(土)〜10月26日(日)
会場:スパイラルガーデン(スパイラル1階)
住所:東京都港区南青山5-6-23
開館時間:11:00〜19:00
入場料:無料(事前予約制)
※状況により会期・時間が変更となる場合あり
予約はこちら
ライカ表参道店およびライカギャラリー表参道では、多彩な関連イベントも開催中。ライカ100年の歴史と革新にぜひ触れていただきたい。
問/Leica Camera Japan https://leica-camera.com
取材協力/Leica Camera Japan
Text:AERA STYLE MAGAZINE