お酒

“クラフトビール沼”へようこそ!【第1回】
通もにやける、いま飲むべき1本を紹介。
「VERTERE/Sambac」

2025.11.11

“クラフトビール沼”へようこそ!【第1回】<br>通もにやける、いま飲むべき1本を紹介。<br>「VERTERE/Sambac」

豊かな自然と、きれいな水に恵まれた奥多摩にある醸造所『VERTERE(バテレ)』。真っ白な缶に、余白をたっぷりと持たせ、風景の写真やイラストがそっと施されたラベルスタイルは、ひときわ目を引く。

缶を開けると、ふっと柑橘系の風がこちらに向かってくる。小説のカバーのような見た目からか、どんな物語が待っているのだろうかと想像してしまう。ひと口味わうと、アロマの華やかさが先に舞い込み、後にホップのほろ苦さがフェードイン・アウトしていく。見た目に反して軽やかながらも、意外としっかりホップが感じられる。時間がたつとアロマの華やかさが緩やかに増していき、まろやかさに変わっていく。なんて繊細な味わいなんだ。

250916_CP10226
Style: American IPA Alc: 6.5% IBU: 16

都内にはVERTERE直営タップルームがあり、工場のある奥多摩と永福町に続き、今年5月にオープンした立川店では、常時20種類のビールを楽しむことができる。種類によってはタップから注がれるビールのほうが香りが立ちやすく、缶との違いをぜひ体感していただきたい。

VINYLの棚から、このビールに合う曲を選んでいた。FKJ…ロバート・グラスパー…高木正勝なんかもいいかもしれない。そう思いつつも、読みかけの小説を手に取った。ロング缶を味わうときは、じっくりと物語に浸るほうが向いているのかもしれない。

250916_CP10355

鮎川ジュン(あゆかわ・じゅん)
アエラスタイルマガジンwebの人気企画『いま観るべき、おしゃれな海外ドラマとは?』の選者・執筆者。音楽家、DJ、イベントオーガナイザーなど幅広い顔を持ち、ソーシャルイシューギャラリー「SIGNAL」ではバー部門を担当。多種多様なクラフトビールを取り扱う。

SIGNAL social issue gallery
住所/東京都港区虎ノ門1-2-11 The ParkRex TORANOMON 1階
東京メトロ日比谷線 虎ノ門ヒルズ駅 A2出口から徒歩5分
東京メトロ銀座線 虎ノ門駅 2a出口から徒歩3分
営業/火曜日10:00~20:00 ギャラリーのみ
   水・木・金曜日11:00~23:00 カフェバー&ギャラリー
   土曜日11:00~18:00 カフェバー&ギャラリー
※日・月・祝日は休み

03-6205-8220
https://signing.co.jp/signal/
公式Instagram
https://www.instagram.com/signal_socialissuegallery/

Photograph:Takashi Sakamoto
Text:Jun Ayukawa

あなたへのおすすめ

トレンド記事

  1. ためらわない美のホテル<br>パーク ハイアット 東京が選んだ<br>全く新しいリニューアルの姿【前編】

    ためらわない美のホテル
    パーク ハイアット 東京が選んだ
    全く新しいリニューアルの姿【前編】

    週末の過ごし方

    2025.12.16

  2. 「三本珈琲×京都祇園 仁々木」の鼓翼。<br>すべて実食! 自慢の手土産 #156

    「三本珈琲×京都祇園 仁々木」の鼓翼。
    すべて実食! 自慢の手土産 #156

    接待と手土産

    2025.12.18

  3. 伝統を継承 さらに100年先へ<br>軽井沢・万平ホテルの進化

    伝統を継承 さらに100年先へ
    軽井沢・万平ホテルの進化

    週末の過ごし方

    2025.12.19

  4. 星のや富士にて、自身を顧みて、未来を見据える<br>町田啓太と過ごす、豊かな森の時間。[後編]

    星のや富士にて、自身を顧みて、未来を見据える
    町田啓太と過ごす、豊かな森の時間。[後編]

    特別インタビュー

    2025.12.15

  5. 雪が降らないと買えない?<br>満月を象徴する「MOONSWATCH」の新作登場。

    雪が降らないと買えない?
    満月を象徴する「MOONSWATCH」の新作登場。

    腕時計

    2025.12.16

紳士の雑学