週末の過ごし方
日本カー・オブ・ザ・イヤー。
輸入車の栄冠はVWの「ID. Buzz」に。
ポルシェもダブルタイトル獲得。
2025.12.22
年末の風物詩。新語・流行語大賞や今年の漢字が毎年、話題を集める。そして、やはり12月に、その年の最も優秀なクルマを選定するのが、「日本カー・オブ・ザ・イヤー」だ。
自動車評論家、ジャーナリスト、有識者からなる選考委員の投票により決定するもので、自動車評論家、ジャーナリスト、有識者からなる選考委員の投票により決定するもので、今回、第一次選考で選出された上位10台(10べストカー)のなかから、最終選考で今年の1台として2025-2026 日本カー・オブ・ザ・イヤーに選ばれたのは「SUBARU フォレスター」。走りの性能、実用性、快適性、そして安全性を高い次元で融合したSUVとして高く評価された。
いっぽう、輸入車の評価も気になるところ。ファッション性やプレミアムなもの選びを大切にするなら、インポートカーに熱い視線を注いでしまうものだ。今回、輸入車の栄冠となる「インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」には、「フォルクスワーゲン ID. Buzz」が選ばれた。
このインポート・カー・オブ・ザ・イヤーとはどんな賞なのか? それは、最終選考会の投票で最高点となったモデルが日本メーカー車だった場合に、輸入車で最も多くの点を獲得したクルマに与えられるタイトルだ。
今回、その栄冠に輝いたID. Buzz。「ワーゲンバス」の愛称で長年親しまれてきたフォルクスワーゲンの「Type 2」のDNAを受け継ぐアイコニックなデザインを身に付け、BEV(電気自動車)のフルサイズミニバンとして登場。BEVとしての完成度が極めて高いうえ、ゆとりある居住空間もまた受賞の理由となっている。
このID. Buzzは、「デザイン・カー・オブ・ザ・イヤー」も受賞。二冠に輝くという快挙を成し遂げた。デザイン・カー・オブ・ザ・イヤーは部門賞のひとつであり、その名称のとおり、優れたデザインを持ったクルマに与えられる。時代を超えて愛されてきたワーゲンバスのデザインをオマージュして誕生したID. Buzz。新たなフォルクスワーゲンのブランドアイコンとなるべく開発され、エクステリア、インテリア共に、そのルックスは、見る者を笑顔にする魅力にあふれている。
インポートカーの話題をもうひとつ。それは、多くのスポーツカーファンを魅了するブランド、ポルシェの受賞だ。こちらもダブルタイトル獲得となった。
「テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤー」に「911カレラGTS(T-Hybrid)」が受賞。ポルシェが初めて911に採用した新開発のハイブリッドシステム(T-Hybrid)を搭載し、スポーツカーとしての走りの魅力を一切損なうことなく環境性能を追求した技術力などが高く評価されたのだ。
そして、「日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員会特別賞」に「ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京(PEC東京)」が選ばれた。PEC東京は、多くの人がポルシェブランドの世界を体感することができる施設で、設置された千葉県木更津市と連携して地域活性化プログラムなども実施。先進的な社会連携の姿勢と具体的な成果が日本の自動車文化の発展に寄与するものとして評価されての受賞だ。
Text: Haruhiko Ito(Office Cars)