カジュアルウェア
ユニクロの春夏新作のなかから使える神アウターを厳選。
そこに隠された世界的なトレンドとは!?
ファッショントレンドスナップVol.218
2026.04.02
ユニクロの2026年春夏の新作は1月のレギュラーラインからスタートし、UNIQLO : C 、UNIQLO and JW ANDERSONなどの特別コレクションが次々に発表され、ファン心理はヒートアップ。3月にはトリを飾るようなイメージで、Uniqlo Uが発売されました。
SNS上では、その都度試着レビューや商品解説などのアツい投稿が相次いでいましたが、春服を着て街を歩きたくなるのはこれから。正直20℃を超えないような気温では「これ買うぞ!」という気分になりにくいのが現実では。
※レギュラーラインや他の特別コレクションからは、この後も新作の発表は続きます。
ということで、春分の日が過ぎたところで、改めてユニクロの2026年春夏の新作を冷静に見直し、春アウターのベストバイを厳選。なんとそこには、世界的なトレンドが隠されていました。
春アウターで最も活躍するのがデニム系のジャケットやブルゾン。なかでもジージャン、トラッカージャケットと呼ばれるものは定番中の定番。
誰もがなじみのあるアウターですが、今回リコメンドするユニクロのデニムトラッカージャケットは、一般的なものとはちょっと違うデザイン。胸の片方にパッチポケットが付き、フロントボタンの両脇にはひだ状に生地が折り込まれています。ビンテージ デニムに詳しい方なら「1944年ごろに販売されていたトラッカージャケットのデザインをかなりリスペクトしたデザインだね!」と即答するほど有名な仕様で、ワークウエア&ビンテージ感が満載。
そんなこともあり、公式サイトでの販売前からユーチューブやインスタグラムなどでバズった人気商品でした。実際に着用してみると、生地やサイズのバランスは、現代の生活にフィットするようにアップデートされています。この辺のさじ加減は、ユニクロならでは。
でも、なぜこんなマニアックなデザインをユニクロが採用したのでしょうか?
私が思うに、世界的なファッションのトレンドにワークウエアやビンテージデニムが常に絡んでくるようになっているから。3月にパリで開催されたルイ・ヴィトンのコレクションに招待されたフィギアスケーターのアリサ・リューが、このブランドのトラッカージャケットを着用していましたが、今やラグジュアリーブランドまでもが採り入れるほどなのです。
話が少しそれてしまいましたね。改めてユニクロのデニムトラッカージャケットを深掘りしてみましょう。
最大のポイントは、前身頃の中心の両脇にあるプリーツ(内側に向かって生地を畳む仕様)。これは、フォーマルシャツの胸元のプリーツに見られるような、華やかに見せるためのものではなく、実用性を考えて加えられたとか。
実は1900年代初期のデニムジャケット(当時はトリプル プリーツ ブラウスという名称)は、洗濯すると横にかなり縮んでいたようで、タックに粗く縫われた糸を外すことでサイズの調整ができるようにしていたのです。
※もちろん、食べすぎて飲みすぎで大きくなったおなかをカバーするということもできます
要するに、これはユーティリティーデザイン(実用的仕様)の元祖とも言えるものだったのです!!
デニムトラッカージャケットのこだわり満載のパーツが、このボタン。ビンテージのトラッカージャケットに見られる、中心がおへそのようにへこんだ通称ドーナツボタンと呼ばれるものを再現し、葉っぱ(ルーツは栄光、英知、勝利のシンボルとしての月桂樹の冠)の柄が入っています。こうした細部にこだわっているところを見ると、いかにユニクロがこのデニムトラッカージャケットに気合いを入れているのかが垣間見ることができます。
見落としがちなのは、両脇に日常生活では欠かせない腰ポケットが付いていること。ポケットがあるとはわかりにくい位置(脇の縫い目)に配置することで、ビンテージのトラッカージャケットの持つ雰囲気を保ちつつ、使い勝手をアップさせていたのです。
実際このデニムトラッカージャケットをどのようにコーディネートすると現代的でスマートに着こなせるかという例がこの上の画像。こんな感じでキレイめにまとめれば、服装規則が厳しくない会社なら問題ないと思うのですが、いかがでしょうか?
ユニクロの公式サイトの中にある、各アイテムごとの投稿スタイリングをまとめたStyleHintと銘打ったアプリを見ると、きっと自分に合った着こなしが見つかるはずです。
デニムトラッカージャケット(68ブルー)¥5,990/UNIQLO、スウェットストレートパンツ(09ブラック)¥3,990/UNIQLO : C(ウィメンズサイズの商品ですが男女兼用可能)(ユニクロ 0120-170-296) https://www.uniqlo.comビンテージのプルオーバーのバンドカラーシャツ/UNIQLO AND LEMAIREとハンカチは筆者私物。
※デニムトラッカージャケットは一部店舗での発売
私の考えるオフィスカジュアルがこちら。デニムトラッカージャケットはカラーがブルーで濃淡2色ありますが、王道の濃い色の68ブルーは、誰もがトライしやすい色。インナーにはホワイトのバンドカラーシャツ、パンツはブラックのセンターラインが縫い付けられたスウェットストレートパンツをチョイスすることで、きちんと感とトレンドをアピールできます。胸ポケットには、青×白のギンガムチェック柄のハンカチを入れればよりスマートさを演出できるでしょう。
Photograph & Text:Yoichi Onishi