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FASHION VIEW
「ビジネス」と「カジュアル」の境界線。
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2019.11.15
この夏、イタリアのフィレンツェで開催された第96回「ピッティ・イマージネ・ウォモ」の会場は、カジュアル化の傾向にさらなる拍車がかかった印象だった。いま、ビジネスとカジュアルの境界線はどこにあるのか。人気ブランドから届いたひとつのキーアイテムを軸に、ビジネスとカジュアルのそれぞれを着こなす。すると、旧態依然な価値観を超えた、新たなスタイルが浮かんでくる。
ツープリーツのグレーパンツ

左:チャコールグレーは、カジュアルでも都会的な洗練を感じさせる。パンツ¥33,000/シープラス(ナノ・ユニバース カスタマーサービス 0120-705-088)、ベスト¥138,000/チンクアンタ(ビームス六本木ヒルズ 03-5775-1623)、シャツ¥25,000/ジャンネット(トヨダトレーディング プレスルーム 03-5350-5567)、靴¥28,000/ウニコラ(横浜髙島屋 シューメゾン オム 045-311-5111)、カメラボディー¥340,000、レンズ¥145,000/ともにライカ(ライカサポートセンター 0120-03-5508)
パンツのスタイルは、スリムフィットやゆったりとした風格あるシルエット、スポーティーなリブパンツなど多様化している。そんなパンツにおける境界線についてシープラスのマウリッツォ・カウッチ氏はどのように捉えるか。
「ベーシックなカジュアルとフォーマルに加え、オールマイティーなラインが増えています。構築的なパターンに、プリーツやサイドアジャスターといったクラシカルな要素を組み合わせ、サルトリアの本格仕様で仕上げるハイブリッドスタイルが境界線となるのかもしれません」
たとえばオーセンティックなチャコールグレーのパンツでも、ドレッシーなツープリーツの腰まわりからテーパードしたシルエットを融合する。
「一日はいても快適でそのままディナーにも。パンツがエレガントならカットソーなどを合わせてもラフな印象を与えることはありません」

C+(シープラス)
1960年代創業のパンツメーカーのファクトリーブランドとして2007年にスタート。ブランド名は、当初カプセルコレクションの位置づけだったことに由来し、先進的なスタイルを特徴とする。


「アエラスタイルマガジンVOL.44 AUTUMN 2019」より転載
Photograph: Masahiro Heguri[Studio], Mitsuya T-Max Sada[Report]
Styling: Yoichi Onishi
Hair & Make-up: Yurie Taniguchi
Text: Mitsuru Shibata
Coordinate: Michiko Ohira