旅と暮らし

垂涎のラグジュアリー、ベントレー。
60年の時を刻むV8ユニット

2019.12.19

垂涎のラグジュアリー、ベントレー。<br> 60年の時を刻むV8ユニット

世界屈指の超高級車ブランドである「ベントレー」。本社は英国チェシャー州クルーに位置し、R&D、エンジニアリング、製造までを一貫して本社で管理する。匠の技を駆使するクラフトマンシップは特筆すべきクオリティで、自動車ファンならずともその美しさに魅了されるはずだ。

ベントレーは2019年7月に創業100周年を迎えた。創業者のW.O.ベントレーは「速い車、良い車、クラス最高の車」を造るためにベントレーモーターズ社を創業したという。プロトタイプ1号車から、最高にパワフルで優美な現代のモデルまで、ラグジュアリーカーのあるべき姿を発展させてきたベントレー。現在、コンチネンタル、フライングスパー、ベンテイガ、ミュルザンヌの各モデルをラインアップする。

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ベントレーの歴史を支えてきたエンジンに6.75リッター(6 3/4リッター)のV8エンジンがある。1959年に、S2モデル(写真)に初搭載。現在生産されているV8エンジンの中で最も長い歴史を誇り、誕生から60周年を迎えている。時を刻みながら進化を遂げ、V8エンジンはこれまで23のベントレーモデルに採用。2019年11月までに、およそ3万6000基が生産されている。

最新の6.75リッターV8ツインターボは、設計、エンジニアリング、ハンドビルドのすべてが英国のクルーで行われ、熟練技術者の手で15時間かけて仕上げられるという。

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ベントレーのエンジニアリング責任者、ヴェルナー・ティーツ氏は、「初代V8はパフォーマンスの大幅なステップアップに加え、スムーズさ、信頼性、洗練性の向上を目指して設計されました。過酷を極めた試験は数十万マイル以上に及び、500時間のフルスロットル試験も行われました。その精神はベントレーが誇る6.75リッターV8に受け継がれ、現行ミュルザンヌの成功を支えています」と語っている。

英国クルーで一基ずつハンドビルドされるベントレーのパワーユニット。内部の重要部品は、限りなくスムーズに回転するようバランスを考え、ひとつひとつ組み合わされていく。この技術を完璧にマスターするまでには何年も経験を積む必要がある。組み上がったエンジンは徹底的なテストを行い、担当技術者の署名が入れられる。

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6.75リッターV8エンジンは、圧倒的なパワーと優れた燃費性能を兼ね備える。ドライバーズカーであることを強く意識したラグジュアリーセダン、ミュルザンヌ・スピード(写真)は、最高出力537ps、最大トルク112.2kg-m(1100Nm)を発揮。最高速度は305km/hに達し、0→100km/h加速を4.9秒でクリアするパフォーマンスを見せつける。

コンチネンタルGTとベンテイガは、排気量を縮小した4.0リッターのV8エンジンを搭載。轟くようなエキゾーストノートが魅力のこのツインターボは、最高出力550ps、最大トルク78.5kg-m(770Nm)を発揮する。

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1959年にV8エンジンを最初に搭載したS2には、エアコンディショニングやパワーステアリング、電動式ライドコントロール、プッシュボタン式ウィンドウリフトなど、当時世界最先端の豪華な装備も投入された。

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そして現代のベントレーもまた豪華さを誇り、ラグジュアリーを極める装備と最上の仕立てが施されている。立体的に仕立てたレザー、巧みの技が光るステッチ、艶やかな天然木のウッドパネル、そしてベゼルやロータリースイッチなどに入れられた美しさと感触を高める細工の「ダイヤモンド・ナーリング」など、各モデルのどの装備を取ってみても、ため息が出るほどの美しさと豪華さを誇る。

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受け継がれてきたクラフトマンシップと、極めてきたエンジニアリング、そして最先端のテクノロジーを融合する、ベントレー。英国高級自動車メーカーだからこそなせる技。現代のモデルに宿るその豪華さと気品は実に特別なもので、まさに垂涎のラグジュアリーである。

Bentley Call 0120-97-7797

https://www.bentleymotors.jp

Text:Haruhiko Ito (office cars)

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