腕時計
セイコー、 「常に時代の一歩先を行く」を限りなく追求
2017.06.29
セイコーが世界初のGPSソーラーウオッチ「アストロン」を発表したのは2012年。その翌年に腕時計製造開始100周年を記念して、ケースバックに創業者の名前と経営理念を英文で刻印した特別限定モデルが発売された。ONE STEP AHEAD OF THE REST。
「常に時代の一歩先を行く」という言葉は「アストロン」の革新性にふさわしいだけでなく、130年にも及ぶ歴史を凝縮したものといえる。
セイコーが国産初の腕時計「ローレル」を発売したのは1913年。スイスに比べてはるかに遅いスタートというだけでなく、関東大震災により工場が全焼するなどハンデも背負った。それでもスイスをキャッチアップして、1967年には精度を競うヌーシャテルの天文台コンクールで上位を独占。150m防水ダイバーズなど「国産初」も連発してきたが、それが「世界初」に進化する転機となったのが1964年の東京オリンピックだ。高精度のストップウオッチを開発して公式計時を認められたセイコーは、最先端のクオーツを小型化・実用化してデジタル化を推進。スポーツ計時の新時代を開いた。
この技術革新をベースとして1969年に誕生したのが世界初のクオーツ腕時計「アストロン」だ。セイコーではこれを第一の革命として、第二の革命にあたるGPSソーラーに同じ名称を与えている。こうしたハイテクだけでなく「クレドール」では機械式の華ともいえるトゥールビヨンなど超複雑機構で「匠の技」を追求している。
今年のバーゼルワールドでは、前述した国産初のダイバーズをスポーツシリーズの「プロスペックス」として復刻。その一方で、最先端の「アストロン」に「ビッグデイト」を追加。「ノバク・ジョコビッチ2017限定モデル」もラインアップしている。
また、デザインと外装スペックをアップグレードした「エクゼクティブライン」が世界の注目を集めた。ホンダジェットとのコラボモデルも登場。「プロスペックス」とともにグローバルブランドとして飛躍することが、次に目指す「一歩先」といえそうだ。
問/セイコーウオッチ お客様相談室 0120-061-012
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Photograph:Fumito Shibasaki(DONNA)※1、Mitsuya T-Max Sada※2
Text:Keiji Kasaki(Team Spiral)