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藤井聡太四段、勝敗の鍵はネクタイの色!?
2017.07.24
プロフェッショナルの道を歩みはじめたばかりのころは、誰しもスーツの着こなしにこなれ感がない。だからこそ初々しく、好感がもてる。わずか14歳にして、将棋界の連勝記録を塗り替えた藤井聡太(現15歳)もしかり。いつも優等生的な地味めのスーツ姿で、大きな特徴があるわけではない。しかしながら『男の価値は「色」で決まる!』(ソフトバンク新書)の著者であり、カラープロデューサーの今井志保子からすると、ネクタイの色が勝敗を決めているように見えるらしい。
「対戦時はいつもネイビーかグレーのジャケットに、青系のネクタイが多いようです。青は左脳の働きを促す色で、頭の回転が速くなる効果があります。ピンチに陥ったとしても冷静さを保ってくれます」。10代とは思えないほどの冷静沈着ぶりで、29連勝までこぎ着けたのには、青の力が大いに作用していたと言えそうだ。
ところが、くしくも7月2日(日)の第30期竜王戦 決勝トーナメント2回戦では初の黒星を喫す。この日のネクタイはいつもの青ではあるが、赤のワンポイント(トップ画像参照)。「青を味方に付けるところまでは良かったのですが、いつもとは違う精神状態だったのかもしれません。30戦目の気負いと勝ちたい気持ちが入り交じったのでしょう。赤は自分が優勢のときはいいのですが、ピンチになると動揺を招く色なのです」
続いて、7月11日(火)の加古川清流戦。白星となったこの日は、ネイビー×白のメリハリのあるネクタイを装っていた。「コントラストの強い配色は相手に威圧感を与えることができるうえ、ネイビーは一歩下がっても見えます。いい配色でした。白は純粋さや清らかさ、神聖さを表すので、白をとり入れると神懸かったイメージもつきます」と語る。
藤井の今後を応援するように、今井はこうアドバイスをする。「これから藤井さんはブルーやネイビー、つまり藍色をご自分のカラーとして戦略的に採り入れるといいでしょう。藍色は、将棋という伝統文化にもふさわしい色ですし、かつては武士が好んで着た色でもあります。対戦相手である目上の方々にも謙虚に見え、聡太さんというお名前にぴったりな聡明な印象も与えてくれます」
ちなみに今後スランプに陥った際は、ペンなどの小物に黄色を採り入れるといいそうだ。アイデアを呼び覚まし、発想を豊かにしてくれるという。
色のもつ可能性を信じ、無意識に選んでいた色を意識的に普段の着こなしに採り入れる。藍色の天才棋士だけでなく、仕事で結果を出したい、成功したいと願うビジネスパーソンにも応用できる戦法だ。
Text:Yuko Oba