カジュアルウェア

ファッション トレンド スナップ4

2017.07.27

大西陽一 大西陽一

ファッション トレンド スナップ4

今回は、ピッティでいちばんよく見かける、ジャケットのコーディネートをピックアップしてみました。
日本ではここ数年クールビズでカジュアルなスタイルが定着したとはいえ、この時期にジャケットを着こなしているビジネスマンの姿は、それほど多いとはいえません。
その理由は、ジャケットのほうがスーツに比べ、コーディネートをそれなりに考えないといけないことにあります。

こうしたネガティブな印象を解決する方法が、王道の白パン合わせ!
ピッティでは、ドレスアップからカジュアルまでさまざまなジャケット&白パンスタイルがあふれています。

まずは、ドレスアップから。

400pitti_4_1

左の太いストライプのジャケットは、今年のトレンドではありますが、日本のビジネスシーンで実践している方は限られますね……。
クセの強いジャケットも、白パンを合わせると全体がほどよく中和されます。
靴の色もポイントです。ここは茶系でないとしっくりまとまりません。
個人的には茶ローファーなどにすると、もっとヌケ感が出ていいかもと思います。

ちなみに……、隣のスリーピース姿の女性も素敵です!

400pitti_4_2

こちらのミスターは、細いストライプで畝(うね)に凹凸のあるシアサッカーと呼ばれる夏用生地を使ったジャケットに白パン。
インナーは白Tシャツで靴も白スニーカー。こうするとジャケットを着ていても涼しく見えますよね。

日本人からすると、このコーディネートはカッコイイけど、ジャケット脱いだら全身が白で締まりのないスタイルになってしまいませんか? という疑問が湧くはず。
それをイタリア人に聞いてみると「私たちはレストランに入ってもジャケットは脱がないんだ! それにインナーからつま先まで白だとエレガントだしね」との回答。
機能性や快適性よりも、まず第一に見た目を優先するイタリア人らしいお答えでした。

400pitti_4_3

こちらは日本のビジネスシーンでも活躍する定番、グレージャケット&白パンスタイル。

ジャケットの腰ポケットが、フラップではなくパッチポケットになっているのが、この方のポイント。
フラップポケットだと、グレースーツの上だけ着てます的な、ちょっとかしこまった感じに見えがちですが、パッチポケットならそうした生真面目さは出てきません。

さて、いつも唐突ですが、今回はここでおしまいに。
次回はミラノのカジュアルスタイルをお送りする予定です。

プロフィル
大西陽一(おおにし・よういち)
数々の雑誌や広告で活躍するスタイリスト。ピッティやミラノコレクションに通い、日本人でもマネできるリアリティーや、さりげなくセンスが光る着こなしを求めたトレンドウォッチを続ける。

←ファッション トレンド スナップ3

 ファッション トレンド スナップ5→

Photograph & Text:Yoichi Onishi

買えるアエラスタイルマガジン
AERA STYLE MARKET

装いアイテム

おすすめアイテム

あなたへのおすすめ

トレンド記事

  1. 新馬場「中華あおた」で食らう<br>ロックンロールな町中華!<br>マッチと町中華。【第21回】

    新馬場「中華あおた」で食らう
    ロックンロールな町中華!
    マッチと町中華。【第21回】

    週末の過ごし方

    2024.11.22

  2. 俳優・町田啓太、イタリアの空の下で。<br>─トッズのクリエイションを知る旅へ─

    俳優・町田啓太、イタリアの空の下で。
    ─トッズのクリエイションを知る旅へ─

    週末の過ごし方

    2024.11.13

  3. 【マッチと町中華。】から重大発表!<br>「さよならなんて言えないよ」とは……?

    【マッチと町中華。】から重大発表!
    「さよならなんて言えないよ」とは……?

    週末の過ごし方

    2024.11.22

  4. ブレザー人気が再燃。なかでもエルメスとブルックス ブラザーズ、<br>ラルフのビンテージものは争奪戦が激アツ!<br>ファッショントレンドスナップ206

    ブレザー人気が再燃。なかでもエルメスとブルックス ブラザーズ、
    ラルフのビンテージものは争奪戦が激アツ!
    ファッショントレンドスナップ206

    カジュアルウェア

    2024.11.21

  5. “カルト的人気”のワインを求め、<br>いざ、南イタリア・プーリアへ。

    “カルト的人気”のワインを求め、
    いざ、南イタリア・プーリアへ。

    週末の過ごし方

    2024.11.20

紳士の雑学