調べ・見立て(見立て)

編集長の「見立て」。スーツのオーダー経験者67%! 次にやるべきは、「マイストア探し」

2017.09.08

山本 晃弘 山本 晃弘

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スーツのオーダーがヒットしているようです。いま人気の高まっているオーダーは、いくつか用意されたパターン(型)のなかから好みのものを選び、採寸をしてジャストサイズのスーツをつくっていくシステム。いわゆるフルオーダーは、採寸をもとにひとりひとりの型紙をつくり、仮縫いを経てつくっていくため、数十万円、あるいはそれ以上の価格となります。一方で、最近のパターンから選ぶオーダーは、ブランドによっては2万円台から可能で、インポート生地を使っても5万円前後で購入できるところもあるのです。

「着数でも金額ベースでも、売り上げは昨年同月比150%以上で推移しています」。勢いを具体的に語ってくれたのは、ユニバーサルランゲージ メジャーズというオーダーを昨年スタートさせた、ユニバーサルランゲージPRの神尾博和さん。こちらでは、デザインやフィット感で選べる8種類のパターンをもとに、生地、ディテールなどを組み合わせると100万通りものバリエーションが可能だといいます。購入するビジネスマンは、どうやら価格だけで選んでいるわけではなさそうです。「オーダーは3万9000円から可能ですが、実際に販売しているスーツの平均価格は5万5000円前後。なかには、一着10万円前後のスーツをシーズンごとに3着、4着とオーダーされるお客さまもいらっしゃいます」とのこと。自分だけの特別な一着を着られる満足感が、こういったリピーターを増やしていると想像されます。

アエラスタイルマガジンのサイトでも、「スーツやジャケットをオーダーした経験はありますか?」という「しらべ」の記事を7月27日から掲載しました。約1カ月を経た8月25日現在、「オーダー経験あり」の回答は、なんと67%という高い数字になっています。

アエラスタイルマガジンは、2008年の創刊以来、スーツの着こなしルールを伝えてきました。なかでもいちばん大切なルールとして言い続けたのは、「サイズの合ったものを選ぶこと」。きちんとフィットしたものを着ると、肩から胸元にかけて吸い付くようにジャケットのフォルムが際立ちます。股下サイズが合ったパンツをはくと、センタークリースがピシッと美しく入ります。このようにジャストサイズのスーツを着ることこそが、ブランドにこだわるよりも何よりも、まず心がけるべきことだと思うのです。

今回のアンケートの結果、「オーダー経験あり」という回答者が7割近くにもなったということを見ると、ニッポンのビジネスマンの多くが、スーツのサイズの重要性に気付きはじめたことがうかがわれます。

オーダースーツの習慣をビジネスマンに浸透させた立役者は、1999年からブランドをスタートさせて、現在では全国に25店舗を展開する「麻布テーラー」であると考えて間違いないでしょう。スタートプライスは3万7000円、選べるデザインや生地の豊富さに定評があります。同ブランドのプレス担当である木村さんによると、「ここ5年間を見ても、毎シーズン前年対比105%程度で推移しています」とのこと。「なかでも多いのが、紹介新規のお客さまです。麻布テーラーでオーダーしたビジネスマンがスーツや接客に納得して、会社の先輩や同僚を連れて来てくださいます。ときには、2度目から父親や息子さんを連れて一緒にオーダーに来られる方も」というので、お客さまの満足度の高さがわかります。

「仮にまったく同じ体形の男性が2人いたとして、まったく同じサイズのものをつくったとしても、ひとりは小さいと言い、もうひとりは大きすぎると言われることもあります」。そう教えてくれたのは、ある百貨店で何十年もオーダーのサイズを取りつづけたベテランの店員さんです。オーダーした人がどういった職業なのか、立ち仕事が多いのか、座り仕事が多いのか。採寸しながらそういったことを聞き出し、ひとりひとりのサイズの好みにピタリと合わせるのがプロの仕事だというのです。

結論。スーツの着こなしは、サイズが命。いま、オーダーは賢い選択です。次のステップは、自分のジャストサイズをていねいに見極めてくれるスタッフがいる「マイストア」を探すこと。これが、見立て人・山本から、今回のアドバイスです。

プロフィル
山本晃弘(やまもと・てるひろ)
AERA STYLE MAGAZINE編集長
「MEN’S CLUB」「GQ JAPAN」などを経て、2008年4月に朝日新聞出版の設立に参加。同年11月に、編集長として「アエラスタイルマガジン」をスタートさせる。雑誌の編集の傍ら、朝日新聞や朝日新聞デジタルに掲載する、ファッション&ライフスタイル系の広告コンテンツや動画の制作も手がける。現在はトークイベントを通じて、ビジネスマンや就活生にスーツの着こなしを指南するアドバイザーとしても活動中。

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Illustration:Akira Sorimachi

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