接待と手土産
手みやげで知る、北欧の魅力
[秘書課の御推奨手みやげ]
2017.10.20
「大使の手みやげのマスト要素は、アイスランドや北欧のことをわかっていただくこと。手みやげを通じて、その魅力を知っていただければと思います。アイスランドや北欧の名産品とともに、ガイドブックをお付けしてお渡しするケースが多いですね」
そう話すのは、今号の手みやげマスター・山中さん。このコーナー初登場の大使秘書だ。前述したせりふは一般企業ではなく、大使館職員としてのたしなみだが、これは一般企業に勤める面々も覚えておきたいこと。手みやげが企業のピーアールのひとつとして生きる場合もある。
「『オムノムチョコレート』はアイスランドでポピュラーな品。種類も豊富で、何よりパッケージが洗練されています。北欧といえば、デザイン性が高いといわれますが、そういう意味でもアイスランドをピーアールできるかなと」
品物自体はもちろん、パッケージにもこだわる。これもまた、ひとつ上いく手みやげのコツ。お渡しする相手が女性の場合は特に喜ばれるに違いない。
女性といえば、栄養価の高いスーパーベリーとして話題のビオキアも、今回山中さんが挙げてくれた手みやげのひとつ。美や健康にこだわる女性なら(もちろん男性も)、必ず心に引っかかるはずだ。
「こちらはフィンランドのものですが、美容効果に優れているベリーとして人気です。種類も豊富で、どれもおすすめですが、私が気に入っているのは、『ビルベリー濃縮ジュース』と『リンゴンベリー濃縮ジュース』。同じ北欧の注目の商品ということでおすすめです」
ご存じのように北欧は男女平等がスタンダード。要人にも女性が多く、必然的に女性へ向けた手みやげも多くなる。〝美や健康に注目した感度のいい品〟は、我々が女性への手みやげを用意する際のヒントになる。
「最後に紹介する“こぬれ 広尾のケーキ”は一流レストランにも置かれている逸品。大使はもちろん、私もプライベートでよく使います」
なかでも山中さん御推奨はイチゴのミルフィーユ。品切れならばショートケーキを選ぶ。その心は、逸品になるほどシンプルな味わいがモノを言うから。知る人ぞ知る逸品は、定番商品を選ぶ。これもまた、手みやげ選びの極意だ。
「手みやげはお贈りする相手をイメージして選ぶことが基本。うれしい手みやげをくださった方は、いい意味で印象に残ります」
1.写真左上:(右)リンゴンベリー濃縮ジュース (左)ビルベリー濃縮ジュース 各375ml ¥1,680/ビオキアジャパン 03-6416-4816
2.写真右上:オムノムチョコレート セレクション7枚セット 60g×7枚 ¥9,722/アイスランドマーケット 052-702-0066
3.写真下:季節のショートケーキ(要予約)18㎝ ¥3,000/こぬれ 広尾 03-5475-6828
Photograph:Mitsuru Kugue[still]、Akina Okada[model]
Text:Sachiko Ikeno