旅と暮らし

今週の家飲みワイン
肉料理に合うシャンパーニュ

2018.02.09

写真・図版 小松宏子

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“家呑みワインを進化させたい!”の 2月のテーマは「ピノ・ノワール」。かのロマネコンティを醸すぶどうでもあり、華やかな香り、可憐で繊細な味わい、なめらかな口当たりは、醸造家やワイン好きを虜にしてやまない。しかし、病害に弱いなど栽培が難しく、長らく原産地の仏ブルゴーニュ以外では作れないと言われたほど。現在では、醸造家のあくなき追及のおかげで、世界中の多くの地で栽培されている。一般には冷涼で乾燥した気候で粘土・石灰質の土壌が向くとされるが、土地の影響を受けやすく、同じセパージュ(ぶどう品種)でありながら、香りも味わいもまったく異なる仕上がりになるのだと言う。その幅の広さを知ると、改めて、ピノ・ノワールというぶどうの魅力が見えてくる。

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際立つボリューム感と華やかな香りを楽しむ
ドノン レコルト ノワール

「まず1本目が、シャンパーニュ」という大橋さんに、一瞬、え? 赤くない? と面食らうが、そう、シャンパンの定義は、シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、3種のぶどうを使うこと。シャルドネだけで造る「ブラン ド ブラン」があるように、ピノ・ノワールだけで造るモノ・セパージュのシャンパン「ブラン・ド・ノワール」も存在するのだ。シャンパーニュ地方にピノ・ノワールの植樹が少ないこともあり、大手メゾンではまず作らない。こちらの造り手「ドノン」も少量生産の醸造元。希少な1本だ。

「ドノンはシャンパーニュ地方でも最も南のコート・ド・バールに位置する、新進の造り手。ブルゴーニュ・シャブリ地方に続くエリアで、いわゆるキンメリジャンと言われる、石灰質でミネラル分の多い土壌。だから、ぶどう自体にしっかりとした骨格があるんです。ブラン ド ノワールの特徴はコクやボリューム感があることですが、このドノンはまさにそう」と大橋さん。

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グラスに注ぐと、濃い黄金色を呈する。皮を除去しているとはいえ、皮の影響はかなり受けている。そして、圧倒的な華やかな香りが立ち上がる。目をつぶって飲んだら、シャンパーニュなのに、赤い液体を飲んでいるような、錯覚にとらわれるほどだ。

「それでいて、とてもスムーズで飲みやすい。それは、ブルゴーニュワインを醸すのに使用した樽で熟成させるため。新樽特有のバニラ香やタンニンは感じさせずに、より、土地の個性を表現しているところが好きですね。といって、樽で呼吸させることによる酸化はあり、樽でしか醸すことのできないエレガントで柔らかなニュアンスがつくのです」

シャンパーニュとしてはしっかりしたボディがあるので、生ハムやパテなどのシャルキュトリーはもちろん、豚肉などの軽い肉料理にもよく合うという。魚介の料理にはオールマイティ。

「実は鍋との相性がすごくいいんですよ。温度帯が上がってくると、よりふくよかになってドノンの特徴がはっきりとしてきます。ポン酢との相性もいいので、長い時間、食べ、飲み、また食べるみたいな、ゆるゆる楽しむ鍋ものに合わせるには最高です」と大橋さん。大寒の2月、熱々の鍋料理に「ドノンのブラン ド ノワール」ぜひ試してみたい。

Photograph:Makiko Doi

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