旅と暮らし

愛らしいベリー系の味わい
ドメーヌ・ヴァインバック ピノ・ノワール

2018.02.16

写真・図版 小松 宏子

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大橋さんが選んだ2本目のピノ・ノワールはアルザスの産。「ドメーヌ・ヴァインバックはアルザスではトップレベルの造り手です。なぜ、この一本を選んだかというと、まず、生産者として大好きなんですね。リースリングもゲベルツトラミネールもすごくおいしい。これは個人的な見解ですが、白ワイン造りが上手な生産者の赤ワインはすごくおいしいと思うんですよ」と大橋さんは言う。

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「ヴァインバック」というドメーヌ名は「ワインの小川」という意味だそう。1612年に設立された歴史あるドメーヌで、アルザスで初めて認定されたグランクリュ畑のシュロスベルクの丘の麓にある。1998年から一部ビオディナミを実践し、2005年からはすべての畑でビオディナミでぶどうを栽培している。つまり、除草剤や化学的な農薬は一切使わず、収穫はぶどうが完熟するのを待って、できるだけ遅く手摘みで収穫を行う。また、醸造においてもできる限り自然にまかせ、ぶどうやテロワールを表現することを最優先しているという
丁寧な造りが何よりおいしさの源なのだろう。

「ピノ・ノワールとしては、かなり、可愛い感じのベリー系の味わいで、それが魅力です。年間を通して冷涼な気候のなかで造られるので、酸もしっかりしています。タンニンがほどよく果実感とのバランスもいい。おまけにステンレスタンクで醸造しているので、非常にクリアですっきりしています。ちょっと冷やすと軽やかに飲める。全然重くないんですね。サラミやハムなどの盛り合わせ、サラダやあまりくせのないチーズと合わせるのもいい。赤でもランチどきにもぴったりですね」と大橋さん。

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ピノ・ノワールの発祥の地であるブルゴーニュよりも北に位置し、ドイツおよびスイスに国境を接するアルプスの麓のエリア、アルザス地方で産するピノ・ノワール。初めて飲む人は、「あれ、こんなにピノ・ノワールって涼やかだったっけ?」と驚くに違いない。どこかベリーのジュースを飲んでいるように、するするとのどを通る。けれど、ほどよい酸味もタンニンもあり、料理の味わいをぐっと底上げしてくれる。ワインそのものをじっくり味わうというよりも、食中酒として力を発揮してくれるというタイプのワインだ。近年、価格の高騰が著しいピノ・ノワールのなかにあって、手頃な値段で家飲みできるというのも大きな魅力。まずは休日のランチに試してみてはいかがか?

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Photograph:Makiko Doi

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