旅と暮らし
北欧デザインのコンパクトSUV。
ボルボXC40は、ブルドッグ顔
2018.04.19
デザインのよさや使いやすさなどでロングセラーとなる北欧ブランド。食器ではロイヤルコペンハーゲン(デンマーク)、玩具ではレゴ(デンマーク)、ファッションではマリメッコ(フィンランド)と、その名を挙げはじめたらキリがない。使う人を中心にした、人の温もりを感じられる製品が多い。
この数年、輸入車で販売台数を伸ばしているボルボ(スウェーデン)。そのボルボからコンパクトなSUV、「XC40」がデビューした。
2016年発売のXC90、2017年デビューのXC60、そして新たに上陸したXC40を加え、新世代SUVが3モデルそろった。車名の数字が大きくなるほど車格が高まり、XC90がフラッグシップ、XC60がミッドサイズ、XC40がコンパクトというポジショニングとなる。
東京・青山の「ボルボ スタジオ 青山」で行われたXC40のプレスカンファレンスで、こんなプレゼンテーションがあった。XC90がエレガントなレザーシューズ、XC60がスポーティーさも有するスエードのシューズ、対して今回の主役であるXC40は軽快なスニーカーという内容だ。3モデルすべてで高品位な仕立てを施しながら、XC40では撥剌(はつらつ)としたエキサイティングなキャラクターを加えたのだ。
実際、XC40は都市部での使いやすいサイズ(全長×全幅×全高4425×1875×1660mm)と、389万円からのラインナップが特徴。北欧デザインで人気のSUV、しかも使いやすいサイズとなれば、注目しないわけにはいかない。搭載エンジンは、2リッター直列4気筒ターボで、190psと252psの2タイプを設定。4WDのほか一部モデルで2WDを採用する。
インテリアの使い勝手に対する配慮は抜群だ。グローブボックスにバッグが掛けられるフック、ノートパソコンも収納できる大容量ドアポケット、スマートフォンを置くだけで充電できる「ワイヤレス・スマートフォン・チャージ」(一部グレードに標準装備)など数々の収納スペースや機能を採用。スマートフォンの充電ケーブルを収めるスペースもある。
またフェルト素材をドアトリムからドアポケットにかけて張ることで、収納した小物に傷がつく不安も軽減。しかもフェルトは小物とインテリア各部が触れて発する振動音も吸収してくれる。これは使い込むほどにほれ込む心遣いだ。
デパ地下や高級スーパーで食材を買い込めば紙袋に入れてくれることが少なくない。帰り道、強めのブレーキで荷物が移動したりシート下に落下したりするシーンがある。XC40ではラゲッジのフロアボードを用いて、荷物を前後させないパーテーションや、ショッピングの袋を掛けられるフックを出現させられる。荷物が外から見えにくく活用したいラゲッジスペースを、巧みな仕様にしているのも、見逃せないポイントになるはずだ。
今回、来日したエクステリアデザインチーフデザイナーのマクシミリアン・ミッソーニ氏。プレスカンファレンスにおいて、XC90のフロントマスクはライオンで、そのまま小さくするとXC40はネコになってしまうため、デザインでは、ちょっと生意気なイングリッシュブルドッグの顔立ちをイメージに据えたと語った。
兄貴分のボルボXC60がワールド・カー・オブ・ザ・イヤーや日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞。XC40は欧州カー・オブ・ザ・イヤーという栄冠を手にしている。
北欧のモノづくりが貫かれ、安全性はもちろんのこと、使う人・乗る人を中心にしたクルマづくりは、やはり揺るぎない魅力となる。
※写真および動画のモデルは、どちらも実際の日本導入モデルと一部の仕様が異なります。
※日本仕様は右ハンドルです。
※価格はすべて消費税込みのものです。
<データ>
車名:ボルボXC40 T5 AWD Rデザイン
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4425×1875×1660mm
ホイールベース:2700mm
駆動方式:4WD
エンジン:2リッター直列4気筒DOHC16Vターボ
トランスミッション:8速AT
エンジン最高出力:252ps(185kW)/5500rpm
エンジン最大トルク:35.7kg-m(350N-m)/1800~4800rpm
タイヤ:235/50R19
車両本体価格(税込):¥5,390,000
ボルボ・カー・ジャパン 0120-922-662
http://www.volvocars.com/jp
Text:Haruhiko Ito(office cars)