旅と暮らし

東京の真ん中、上野の森。近代建築を巡る大人散歩
その③ 東京国立博物館〜後編〜

2018.04.19

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東京ドームの約2.2個分にもなる敷地に数々の施設を有する東京国立博物館。
前回紹介の法隆寺宝物館に続いて、今回、本館へと足を運んだ。

コンクリート建築に瓦屋根を組み合わせた「帝冠様式」と言われる建築で、堂々とした風格あるその姿を、正門から足を踏み入れた瞬間、池のある前庭のアプローチから目の当たりにする。
「日本趣味を基調とする東洋式」と称する様式を採り入れ、1938年(昭和13年)に開館。2001年(平成13年)、重要文化財の指定を受けた。

左手には、3つある緑のドーム屋根が美しい表慶館の姿を見ることができる。こちらは1909年(明治42年)の開館で、明治末期の洋風建築を代表する建物。重要文化財に1978年(昭和53年)に指定されている。

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じっくりと眺めても、たたずまいに感銘を受ける本館。設計は、服部時計店(現・銀座和光)や原邦造邸(現・原美術館)、横浜のホテル・ニューグランドなども手がけた渡辺 仁による。
近づくほど東洋風のイメージが強まり、壁面をはじめしたディテールも美しい。

豪華な正面玄関から、館内に一歩入った瞬間、吹き抜けのエントランスに、大階段が出現する。
大理石をふんだんに用いた階段は、目を見張るほどの大きさ。
壁時計やステンドグラスなど見どころも多く、格天井(ごうてんじょう)をはじめ、照明、壁の装飾には日本様式と東洋風のモチーフが採用されている。

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2階は広大なスペースに、日本美術の展示物が数々並ぶ。
国宝や重要文化財をはじめ、その展示は、心を動かされるものばかり。また、季節や年中行事にあわせた展示替えがあり、たびたび訪れても、見るべきものに恵まれるのは、やはりこの博物館の魅力だ。

銀座や表参道をはじめ、訪日外国人の多さは、すでに日常の風景。ここ東京国立博物館でも同じで、日本の文化が、海外で高く評価されていることをあらためて認識する。
この博物館の展示に感動するのは、万国共通の感覚だろう。同時に名建築家・渡辺 仁の作品を目にして、充実したオフタイムを過ごせる。

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東京国立博物館の構内には、紹介した本館や法隆寺宝物館を含めて6つの展示館がある。そのほか、黒門(旧因州池田屋敷表門)、校倉(旧十輪院宝蔵)などもあり、庭園には各地から移築された由緒ある茶室が5棟ある。

そのうち黒田記念館は、道を挟み、国際子ども図書館の並びに位置する。油彩画約130点、デッサン約170点、写生帖など、洋画家、黒田清輝の作品を所蔵。こちらも展示内容の入れ替えがあり、訪れるたびに楽しめる。

<訪れた場所> 東京国立博物館

6年の歳月と700万円を越す工費をかけた東京帝室博物館復興本館(現在の本館)は、昭和12年 (1937年)11月に竣工し、翌13年11月10日、昭和天皇の即位を記念して開館。耐震耐火構造の地上2階地下1階、総面積2万1,500平方メートル。本館(日本ギャラリー)2階は、縄文時代から江戸時代まで、時代を追って展示する「日本美術の流れ」。国宝や重要文化財などの名品でたどる、いうなれば、日本の壮大な美術史を楽しめる。1階は彫刻、陶磁、刀剣など分野別展示と企画展示で構成される。年間を通じて、さまざまな企画で展示を実施。詳細は、ホームページで確認できる。

開館時間:9:30~17:00 金曜日・土曜日は21:00まで
2018年4月~9月までの日曜・祝日・休日は18:00まで、9月21日(金)・22日(土)は22:00まで、10月31日(水)・11月1日(木)は21:00まで開館(入館はいずれも閉館30分前まで)
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は火曜日)と、年末年始
ゴールデンウィーク期間とお盆期間中(8月13日~8月15日)は原則として無休
入館料:一般620円(70歳以上と、高校生以下および満18歳未満は無料)
東京都台東区上野公園13-9 03-5777-8600(ハローダイヤル) http://www.tnm.jp/
なお、黒田記念館は無料(開館時間の延長はなく17:00閉館。入館は16:30まで)

コート¥98,000/マッキントッシュ(マッキントッシュ青山店 03-6418-5711)、ニット¥16,000/トゥモローランド トリコ(トゥモローランド 丸の内店 03-5220-2391)、パンツ¥27,000/GTA(八木通商 03-6809-2183)、シューズ¥50,000/フェランテ(SDI 03-6721-1070)、カメラ本体¥340,000、レンズ¥145,000/ともにライカ(ライカサポートセンター 0120-03-5508

掲載した商品はすべて税抜き価格です。

<<その②はこちら
その④はこちら>>

Photograph:Hiroyuki Matsuzaki(INTO THE LIGHT)
Styling:Tomohiro Saitoh(GLOVE)
Hair & Make-up:Ryo(COME HAIR)
Edit & Text:Haruhiko Ito(office cars)

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