腕時計
バーゼルワールド2018 レポート
グッチ
2018.05.02
年明け1月のSIHH(ジュネーブサロン)に続いて、バーゼルワールドがスイスで3月22日〜27日に開催された。1917年から始まった商品見本市をルーツとして、昨年に100周年を迎えた国際的な時計と宝飾の展示会。多彩な新作が数多く披露された。今年のトレンドは最後にまとめるとして、日本でも人気の高い有力ブランドから注目のモデルをピックアップしていく。
ホログラムやレザーなどユニークなダイヤル装飾を導入
1970年代から時計を手がけてきた世界的なラグジュアリーブランド。レディスだけでなくメンズの自動巻きもラインナップしているが、今年のバーゼルワールドではダイヤル装飾に新たな技法を導入したモデルが多く、グッチのクリエーティビティーを改めて印象付けた。
なかでもホログラムによる立体画像を採用した「G−タイムレス」が話題性では抜群といえるだろう。グッチの代表的なGGロゴがダイヤルだけでなく、ストラップからも浮かび上がってくる。写真ではわかりにくいが、角度を少し変えても伝統的なモチーフが3次元で視線に入ってくるため、しばらくは目が離せなくなってしまう。ストラップはプラスチック製で幅広い手首の太さに対応しており、男女を問わないユニセックスとなっている。
レザーをダイヤルに採用した「G−タイムレス」もそろっており、独特のテクスチャーが個性的だ。ケース径38㎜のミディアムサイズでは、ホワイトレザーにビー(ハチ)とスターモチーフをあしらった。グッチのシグネチャーをレザーにアレンジしたモデルでは、パステルスカイブルー、ソフィスティテッドピンク、パステルピンク、パステルソフトグリーンの4色から選べる。ストラップを同色のグッチ シグネチャー レザーにした一体感も魅力。このほかレザーダイヤルにバタフライ(蝶)を大きくカラフルにアレンジしたモデルもある。
ケース径40㎜の自動巻きメンズモデルでは、第2時間帯も表示するGMTの2モデルも含めた5モデルが登場した。いずれもダイヤルに精巧な装飾模様が施されており、特別な質感を醸し出している。
掲載した商品はすべて税抜き価格です。
問/グッチ/ラグジュアリー・タイムピーシズ ジャパン 03-5766-2030
プロフィル
笠木恵司(かさき けいじ)
時計ジャーナリスト。1990年代半ばからスイスのジュネーブ、バーゼルで開催される国際時計展示会を取材してきた。時計工房や職人、ブランドCEOなどのインタビュー経験も豊富。共著として『腕時計雑学ノート』(ダイヤモンド社)。