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オーバーシャツの仕立てで秋を先取り!
2018.06.07
オーダーメードを好むのは圧倒的に男性が多いようだ。スーツやシャツ、靴まで、最適な一着へのこだわりは深い。その大きな理由はサイズ感にあるだろう。女性に比べ男性のおしゃれは「節制」、すなわち身だしなみというルールの順守をより求められる。ジャストサイズであることはその基本だから、オーダーメードのメリットは大きい。
もうひとつはカスタマイズの面白さ。細部まで自分の好みを生かし、唯一無二の一品に仕上げることは純粋に楽しい。サイズ感のストイックさと違い、こちらには遊び心があふれる。
さまざまなオーダーメードを展開する高級紳士服&アクセサリーブランド、ドレイクスではオーバーシャツも手がけている。これは別名シャケット(SHACKET)と呼ばれ、シャツとジャケットの中間のようなデザイン(メインカット内トルソーを参照)だ。
「着こなしのバリエーションが豊富なのが特徴です」と語るのはクリエイティブディレクターのマイケル・ヒル氏。「T シャツの上にはおるだけでも OK ですから、お好みに合わせて着こなしていただけると思います」
コットンツィルを中心に、素材や色の違いで約 20 種類。春夏シーズンはリネン、秋冬シーズンにはコーデュロイ等も選べる。完成が秋頃となることを考えればコットンツィルをチョイスするのがベターだろう。
またポケットパターンは2ポケットが1種類、4ポケットが3種類の計4モデル。2ポケットは胸ポケットだけなのでシャツに近いスッキリとしたデザイン。4ポケットは、今年注目のサファリジャケットを思わせる雰囲気に。各モデルによってポケットのディティールが異なり、フラップポケットやチケットポケット、ミリタリーテイストのインバーテッドプリーツ(ポケット中央で内側に切れ込むプリーツ)の有無等の違いがある。
ボタンはホーン(水牛の角)とコロゾ(象牙ヤシの実)から選べるが今後は白蝶貝も追加する予定。素材感がさりげなく個性を主張する。
オーバーシャツはシャツの上にジャケット代わりに着ることも多いため、肩幅や袖などの採寸は念入りに行われる。ちなみに背中にはシャツに見られるヨークがあり、さらにスプリットヨークとなっている為、動きやすさにも配慮。
スーツやドレスシャツの凛(りん)とした雰囲気は確かにいいが、好みを詰め込んだカジュアルウエアの満足感も格別。暑さと涼しさが繰り返す初秋に備えて、今年は自分だけのオーバーシャツをぜひ仕立ててみたい。
<告知>
取材時にオーダーしたオーバーシャツの完成は3~4カ月後。届き次第、その出来映えをリポート予定。乞うご期待!
モデル着用衣装 アウター¥125,000、シャツ¥23,000、ロングスリーブTシャツ¥25,000、パンツ¥39,000、ベルト¥24,500/すべてドレイクス(ドレイクス 銀座店 03-6263-9955)
掲載した商品はすべて税抜き価格です。
Photograph:Hiroyuki Matsuzaki(INTO THE LIGHT)
Styling:Takahisa Igarashi
Hair & Make-up:Masakazu Igarashi
Text:Mitsuhide Sako(KATANA)