旅と暮らし

加藤ミリヤの<仕事愛7か条> 前編

2018.06.22

デビューは16歳。女子高生のカリスマと呼ばれた時期を経て、今も同世代の気持ちを代弁し続けるシンガー・加藤ミリヤ。ファッションデザイナー、また小説家としての顔を持ち、着実にキャリアを築いてきた彼女が、30歳を迎えようとしている。デビューから14年、どんな時代を生きたのか、そして今、何を考えているのか。音楽とビジネスに身を浸したからこその、生の仕事論を語ってくれた。

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1、常識にとらわれない

現在「CELEBRATION」と銘打ち、6月3日の大阪を皮切りに、全国を巡るツアのー真っ最中。最新アルバム『Femme Fatale』は、その最中、6月20日がリリース日となる。

「普通なら、『アルバムを引っさげて』ツアーをスタートするのが通例ですよね。でも、それって誰が決めたんだろうって(笑)。今までとは違うことをやりたいという気持ちが芽生えている今、ならばツアー中にリリースして、会場で買っていただくのもありじゃないかと思ったんです。CDが売れなくなった現実は、痛いほど実感している。ならば今後はどうするか、その根本は模索している最中。そんな今だからこそのトライアルです。30歳を前に、変化を求めている自分がいるんです」

2、自分で選んで、決める

今回のツアーは“命の祝福”のがテーマ。自分という命の起源を遡ったら、両親の結婚式へたどり着いた。白無垢や故ダイアナ妃のウエディングドレスをイメージした衣装で会場を沸かせるという。

「衣装はもちろん、撮影のイメージからロケ場所まで、自分で考えて、自分で決めます。これは昔からそう。私が宣材写真というものを初めて撮影したのは14歳の時だったのですが、その時のスタイリストさんは自分で指名しました。すっごく生意気(笑)。でも当時の私はデビュー前で、やる気を見せたい一心。『誰かいる?』と聞かれたら『います』と答えなきゃダメなんだと思い込んでいました。それから『着たい服ある?』『あります』。『メイクのイメージある?』『あります』。で、今に至る(笑)。思えばスパルタのような気もしますが、これでよかったんだなと思えるんです」

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3、新しいスタッフにはオープンでいる

16歳でデビューしてから10周年、とにかく走り続けた。特に20代前半は友達にも会わず、恋人も作らず、突っ走った。26歳を迎え、ふと立ち止まる。失ったものを取り戻そうと思ったのだ。

「母は26歳で私を産んだんです。この歳でもう?と考えると、急に自分が幼く見えたりして。全て仕事優先で生きてきたけれど、もう少し自分の時間を持とうと考えるようになり、ゆっくり旅に出かけるようになったのもこのころです。私の音楽作りに欠かせない存在だったスタッフが異動したりなど、人間関係の変化も多い時期でした。そのときに学んだのは『オープンでいる』ということ。アーティストとして主導権を握る私が何を考えているのか、何を求めているのか。それを明確にして伝えることは、新しいスタッフのためであり、同時に自分と自分の作品のためでもあると実感したんです」

4、自分を飽きさせない

そうやって少しずつマインドチェンジした結果、生まれたのは“余裕”だった。そして30代を目前にして、改めて“揺れ”を感じていると言う。

「今のままでは何かが違う。年に1度アルバムを出してツアーをやって、という過去のままをなぞるのには違和感があるんです。もしかしたら、自分の環境に少し飽きているのかもしれない。ならばなおさら、この違和感を大切にしたい。今回のツアーのように、少しでも自分を飽きさせない工夫を凝らして、変化を起こしていきたいんです。これは、プライベートもそう。30代で結婚したいし、子供も産みたい。それは自分に大きな変化をもたらすだろうし、その自分から生まれる音楽がどう変わるのかも楽しみ。私の場合、音楽はライフワークそのものだから、プライベートの変化が音楽に循環するような日々が理想なんですよね。ただ変化するのは私だけじゃない。音楽の楽しみ方も時代とともに変化していて、音楽はサブスクリプションサービスで楽しむ時代が来ている。そこで自分はどう音楽に取り組むべきなのか。本音を言えば不安だらけなんです」

後編へつづく

Text : Maho Honjyo

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