お酒

和食にも合う絶品オーストリア産ワイン
サロモン サロモン・グルーヴィー 2016
[今週の家飲みワイン]

2018.10.05

小松宏子 小松宏子

和食にも合う絶品オーストリア産ワイン<br>サロモン サロモン・グルーヴィー 2016<br>[今週の家飲みワイン]

ワインソムリエの梁さんが注目すべき世界のワインとして、秋深まる季節にもぴったりであると選んだのがオーストリアだ。オーストリアといえば、首都は芸術の都ウィーン。ハプスブルク家の栄華の歴史を誇る一方、雪深いアルプスに隣接するディープなヨーロッパの国だ。そんな土地柄ゆえ、長らくクラシックな造りのワインが重んじられてきたが、同時に、シュタイナーが提唱したビオディナミの発祥の地でもあり、ビオディナミ農法の浸透が早い土地でもあった。

「土着のぶどうである、グリューナー・ヴェルトリーナーやリースリングなどの白ぶどうからは、世界で最も優れたワインが造らてきたエリアであると同時に、近年ではナチュラルワインの興隆という、面白いミックスが起こっている地域です。そうした多様性こそが、オーストリアワインの魅力なのです」と梁さんは言う。

もうひとつ、特筆すべき点が、食事との相性のよさであるとも。オーストリアの食文化が、素朴でありながら、味という点でクオリティーが高く、“おいしい”。その食文化のなかで育まれてきたワインであるから、ワインそのものの個性というよりも、食事と楽しむことで力を発揮する、そんなワインなのである。ドイツに比べても酸が穏やかで、いい意味で中庸性を保っている。そうした意味から日本の家庭の料理にもとてもよく合うとも言える。

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まず1本目として梁さんが挙げてくれたのが、とても飲みやすいグリューナー・ヴェルトリーナー100%のこちら。造り手の名前であるサルモンがサーモンに似ていることから、サングラスをかけたサーモンがエチケットに描かれているのもなんともかわいい。

口に含めば、心地のよい穏やかな酸と、柔らかなミネラル感、インパクトが強いわけではないけれど、もの足りないことは決してないという、ほどよい味わいが心地いい。ワイン名であるgroovyは、ニューヨークのソムリエたちが、グリューナーベルトリーナーという名前が長すぎて覚えにくいと、遊び心たっぷりにつけた。

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「グリューナー・ヴェルトリーナーの魅力はなんといっても、食中ワインとしての無類の守備範囲の広さです。野菜の料理と合わせるワインとしては世界最強です。一般的なワインが苦手としているアスパラガスや芽キャベツ、アーティチョークなど、青くさい野菜にも難なく完璧な相性を見せてくれるのです。たとえば、サラダに合わせるワインと考えると、世界最強なんですよ」と梁さん。

だしの旨みとも相性がよいから、おひたしや煮物など、野菜が主役の日本の家庭料理とも相性抜群。クオリティーに比して、知名度が高いとはいえないオーストリアワインだが、ディリーワインとして、食卓で楽しむには最適。3000円未満とリーズナブルなのもうれしい。オーストリアワインを楽しむ入門編のとして、ぜひ試してみたい一本だ。

<<トーズワイナリー - ランドリー・ヴィンヤード カベルネ・フラン 2013

Photograph:Makiko Doi

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