接待と手土産
すべて実食! 自慢の手土産。#8
「京橋千疋屋」の梅干し ふくふく
2018.11.19
多忙なビジネスパーソンに贈る、「医者いらず」のスーパーフード
ついつい手軽な菓子類を選びがちな手土産。贈り贈られることの多いこの時期こそ、視点を変えて意外性のある品物をセレクトしたい。そこで今週のいち押しの手土産は、日本人にはなじみの深い“梅干し”。じつは通の間ではすでに定番の手土産で、お手頃なものから1粒数百円する高級品までラインナップも豊富。なかでも筆者のお薦めは、「京橋千疋屋」の「梅干し ふくふく」だ。
いかにも福を呼びそうなネーミングも喜ばれそうだが、一粒400円以上というこの梅干は、セレブ感も満載。梅の花が描かれた和紙袋にひと粒ずつ梱包して、桐箱に詰められ、それを千疋屋のロゴ入り風呂敷が包むという重装備だ。詰め合わせは、大きな4Lサイズ3粒と、ひと回り小さい3Lサイズ8粒の計11粒から。
京橋千疋屋といえば、東京・京橋に本店を構える創業130余年の老舗果物専門店。厳選した最高品質の果物だけを提供するという経営理念のもと、「千疋屋」というブランドを守りつづけている。その老舗が選んだ梅干しは、果実が大きくて種は小さめ、果皮は薄く、果肉が厚くて柔らかい、まさに梅の王者とも言える和歌山産南高梅。厳選された指定農園で特別に栽培されたもののなかから、さらに大粒で肉厚、傷の少ない梅だけを選別しているのだ。
梅のうまみを引き出すため、ひとつひとつの梅の状態、気温や湿度を見極めながら最適な干し時間を決め、じっくりと熟成させる。塩分は7%と控えめで、梅干し本来のうまみが感じられる薄塩。体に優しいのもポイントだ。
袋を開けるとほんのりと梅の香りがして、それだけで唾液がたまってくる。ひと口食べると上品な甘みと、ほどよい酸味が口いっぱいに広がる。まるで果物のようなジューシーな味わいだ。ご飯のお供はもちろんだが、お茶請けにもピッタリだ。
クエン酸や鉄分を多く含み、疲労回復や老化防止、動脈硬化予防などの効能があるとされる梅干しは、まさに「医者いらず」のスーパーフード。健康志向の相手にはもちろん、年末年始の超多忙なビジネスパーソンにはうってつけの手土産なのだ。
京橋千疋屋 京橋本店
東京都中央区京橋1-1-9
営業時間/9:00~18:00(土・日曜日、祝日は11:00~)
定休日/第2・4日曜日、年末年始
価格/小(4Lサイズ3粒・3Lサイズ8粒)5,400円~ ※価格は税込み
問/03-3281-0300
※店舗はほかに、東京駅一番街店、大丸東京店、小田急百貨店新宿ハルク店、渋谷ヒカリエシンクス店、表参道原宿店、アトレ恵比寿店など。
Photograph:Hiroyuki Matsuzaki(INTO THE LIGHT)
Styling:Keiko Katanozaka
Edit & Text:Mayo Morino