美しい時計

SIHH2019 ジュネーブサロン・リポート
オーデマ ピゲ

2019.02.19

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高級時計の新作がいち早く出そろう、毎年恒例の国際展示会・SIHH(ジュネーブサロン)がスイスで1月14日から17日まで開催された。ラグジュアリー感あふれる落ち着いた雰囲気の会場に、約2万3000人が来訪したという(主催者発表)。このSIHH2019から、主要ブランドの動向と、魅力的な新作をピックアップして紹介する。

オープンワークのラグが個性的な新コレクションが登場!

ラグジュアリーなスポーツウオッチの先駆けとされる「ロイヤル オーク」、パワフルなラージケースの「ロイヤル オーク オフショア」などで知られるオーデマ ピゲから、四半世紀の時を経て新コレクション「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」が登場した。

名称のCODEは「Challenge(挑戦)」「Own(継承)」「Dare(追求心)」「Evolve(進化)」の頭文字。オーデマ ピゲが1875年の創業時から継承してきたDNAをまさにコード(記号)として集約したものであり、「11.59」は新しい1日の始まりまであと1分という緊張感と昂揚(こうよう)、そして期待が込められているという。

人気コレクションの「ロイヤル オーク」と同じく、革新的なケース構造が際立った特徴。丸形のベゼルと裏ぶたが八角形のミドルケースを挟み込む格好になっている。さらにベルトとの接合部であるラグには大胆なオープンワークを施しており、現代的で軽快な印象。中空に仕上げられたラグの上部はベゼルに溶接されているが、下部は裏ぶたとわずかに薄紙1枚分だけ隔てている。オーバーホールなどの際に裏ぶたやミドルケースを脱着するためではないだろうか。いずにしても、薄いベゼルにラグを精密に溶接しているだけでなく、下部もケースラインにピタリと密着しており、オーデマ ピゲのハイレベルな加工技術を感じさせる。

風防のサファイアクリスタルも6時から12時の縦方向に向けて湾曲した独特のスタイル。ベゼルが薄いこともあって、それ自体が宝飾的な存在感を醸し出すことで時計に個性的な高級感を加えている。サファイアクリスタルはダイヤモンドに次ぐ硬度を持つため、こうした特殊な造形は容易なことではない。また、ダイヤルは8層にも塗り重ねたラッカー仕上げ。深く奥ゆきのある色合いに、アプライド(植え込み)のインデックスとロゴが美しく映える。

まったく新しいコレクションながらも、3種類の新開発ムーブメントを搭載した13型をラインアップ。自動巻きの3針からクロノグラフ、パーペチュアルカレンダーにミニッツリピーターなど5型のコンプリケーションまでそろっているのも驚きだ。残念ながらケースがステンレススチールのモデルはなく、すべて18Kゴールド。ブティック限定で発売される。

コンプリケーションを除いて、正面からはオーソドックスなラグジュアリーモデルに見えるが、少し傾けるだけで精緻(せいち)なつくり込みによる独特のスタイルがわかる。クラシックとコンテンポラリーを絶妙に融合しており、TPOを問わず軽やかにアクティブに愛用できるコレクションといえそうだ。

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「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ・オートマティック」。ホワイトのラッカーを8層に塗り重ねたダイヤルにピンクゴールドのインデックスが美しく輝く。4時~5時位置に日付表示。新開発の「キャリバー4302」を搭載した自動巻き。パワーリザーブは約70時間。ケースは18Kピンクゴールド。直径41㎜、厚さ10.7㎜。\2,800,000(税抜き)
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「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ・クロノグラフ」。こちらはブルーのラッカー塗装。深みのある色合いが美しい。新開発の「キャリバー4401」を搭載。計測途中でも瞬時にリスタートできるフライバック機能付きクロノグラフだが、約70時間のロングパワーリザーブ。ケースは18Kピンクゴールド。直径41㎜、厚さ12.6㎜。\4,450,000(税抜き)
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「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ・パーペチュアルカレンダー」。ダイヤルは星のようなきらめきを有するブルーアベンチュリン。閏年も含めて、日付などをすべて自動送りしてくれる永久カレンダー。最新世代の「キャリバー5134」を搭載した自動巻き。パワーリザーブ約40時間。ケースは18Kピンクゴールド。直径41㎜、厚さ10.9㎜。\7,750,000(税抜き)

掲載した商品はすべて税抜き価格です。

問/オーデマ ピゲ ジャパン 03-6830-0000

プロフィル
笠木恵司(かさき けいじ)
時計ジャーナリスト。1990年代半ばからスイスのジュネーブ、バーゼルで開催される国際時計展示会を取材してきた。時計工房や職人、ブランドCEOなどのインタビュー経験も豊富。共著として『腕時計雑学ノート』(ダイヤモンド社)。

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