調べ・見立て(見立て)
編集長の「見立て」。
新年度スタートに合わせて、新調すべきスーツをアドバイス!
2019.04.10
日本では4月に新年度がスタートする企業が多いこともあって、「春は節目の時期」と答えたビジネスマンは85%と圧倒的多数になりました。昇進、部署異動、転職、就職などで、職場環境が変わったビジネスマンもいることでしょう。
春から心機一転、「仕事への取り組み方を変えたい」と36%が回答しました。心意気やよし、実に頼もしいものです。「ファッションやヘアスタイルを変えたい」と答えた読者は23%。ファッションに気をつかうことは、気持ちを切り替えて仕事へのモチベーションをアップさせる効果があるように思います。さらには、すてきな着こなしやヘアスタイルの変化で、職場の仲間やクライアントのあなたに対する印象がフレッシュになって、仕事がうまくいく場合もあるでしょう。「食生活」や「運動習慣」を変えたいと答えた読者からは、健康状態や体形を整えて、シャキッとしたビジネスマンを目指したいという思いがうかがえます。
「新生活を迎えるにあたってビジネスで新調したいものは?」という質問に、40%の読者がスーツと回答しました。そこで、どのようなスーツを新調すればいいか、いくつか具体的なアドバイスをしていきたいと思います。
まず、管理職に昇進したビジネスマンにすすめたいのが、グレーのスーツ。グレーを着用すると柔和なイメージになるので、会議で調整役を果たしたり、部下に苦言を呈したりするときに、ギスギスした雰囲気を和らげる効果があるからです。次に、部署異動したビジネスマンはネイビーストライプのスーツにトライして、仕事への積極的な姿勢を打ち出してみてはどうでしょうか。ストライプは派手だと思い込んで敬遠しているビジネスマンがいるようですが、英国では「バンカーストライプ」という言葉もあるくらいなので、堅実な金融業界でも通用する柄です。ただ、ストライプが太すぎるものを選ぶと押し出しが強くなりすぎるので、ピンストライプと呼ばれる細い幅のストライプを選ぶといいでしょう。そして、転職や就職をしたビジネスマンには、ネイビー無地のスーツが鉄板です。ネイビーには、誠実でりりしいイメージがあります。仕事をするうえで、まず大切なのは誠実さです。「ネイビー無地のスーツは既に持っているからなあ」と、新調するのをためらう必要はないです。ネイビーのスーツは、素材感や色の濃淡で表情が異なるものです。天然素材でありながら織り方で工夫してナチュラルストレッチになっている、ネイビースーツはいかがでしょうか。
プロフィル
山本晃弘(やまもと・てるひろ)
AERA STYLE MAGAZINE
WEB編集長 兼 エグゼクティブエディター
「MEN’S CLUB」「GQ JAPAN」などを経て、編集長として「アエラスタイルマガジン」を創刊。ファッションやライフスタイルに関するコラムを執筆する傍ら、幅広いブランドのカタログや動画コンテンツを制作している。トークイベントで、ビジネスマンや就活生にスーツの着こなしを指南するアドバイザーとしても活動中。2019年4月にヤマモトカンパニーを設立し、現職に就任。執筆書籍に、「仕事ができる人は、小さめのスーツを着ている。」がある。
Photograph:Hiroyuki Matsuzaki(INTO THE LIGHT)
Styling:Takahisa Igarashi
Hair & Make-up:Masakazu Igarashi