接待と手土産
すべて実食! 自慢の手土産。#25
「銀座ウエスト」のクリームパフ
2019.05.20
ふわふわと軽く、濃厚なクリームがたっぷりのシュークリーム
今週は、女性率の高い職場への手土産として、ぜひおすすめしたい「銀座ウエスト」のシュークリーム。スイーツ好きの女性の舌と心を魅了して、贈り手の評価はうなぎのぼりとなる。
銀座ウエストは1947年創業の洋菓子の老舗。お茶やケーキが楽しめる銀座や青山のカフェは、常に行列ができる人気店だ。デパ地下などの店舗で売られている木の葉モチーフのリーフパイは、おそらく一度はもらったことがあるであろう定番中の定番の手土産だ。この使い勝手のいい焼き菓子も捨てがたいが、筆者のおすすめは、なんといっても生クリームをこれでもかと詰め込んだシュークリームの「クリームパフ」だ。
こちらは、デパ地下では販売しておらず、銀座や青山のカフェや工場直売店など、7店舗のみの限定販売。生菓子ゆえの持ち歩きの大変さも加わり、なかなかハードルの高い生菓子だが、ぜひともトライしてほしい。
直径は約10センチ。通常のシュークリームより数倍大きくずっしりと重い。シューの中には生クリームがすき間なく入っていて、よほどのケーキ好きでなければ思わず尻込みしてしまう存在感だ。ところが、食べはじめると止まらなくなり、あっという間に1個を完食してしまう。
真っ白な生クリームは、芳醇なミルク風味でトロリと濃厚だが、甘さは控えめ。空気を多く含んでいて口当たりはふんわりと軽く、すぐに口の中で溶けていく。そのたっぷりの生クリームを包み込む、すこし厚みがあるしっかりとしたシュー皮は、ドライでサックサク、小麦粉の香ばしさが感じられる。
洗練されたイマドキの生菓子に比べ、どこか懐かしい“昭和の高級シュークリーム”の趣が漂っている。レシピはほとんど変えずに、職人の手によってひとつひとつ丁寧に作り上げられ、伝統の味を守りつづけているのだ。
フレッシュさがうれしい生菓子は、定番の干菓子の間に差し込む変化球の手土産として力を発揮する。要冷蔵のうえに、ひとつひとつにボリュームがあるので、筆者の経験では持ち運びを考えると6個以内がおすすめだ。ふわふわととろける生クリームの「クリームパフ」。いまにも女性たちの歓声が聞こえてきそうだ。
銀座ウエスト 本店
東京都中央区銀座7-3-6
営業時間/月~金曜9:00~22:00(売店は23:00)※7/1より売店も22:00・土曜・日曜・祝日11:00~20:00
定休日/無休
価格/クリームパフ1個411円 ※価格は税込み
問/03-3571-1554
https://www.ginza-west.co.jp/
※銀座本店のほかに、青山ガーデン、ベイカフェヨコハマ、赤坂サカス店、日野工場直売店など
Photograph:Hiroyuki Matsuzaki(INTO THE LIGHT)
Styling:Keiko Katanozaka
Edit & Text:Mayo Morino