旅と暮らし

東洋の真珠「プーケット」で泊まりたい高級リゾートホテル
『デュシタニラグーナ プーケット』は天国のバカンスを堪能できる

2019.08.02

東洋の真珠「プーケット」で泊まりたい高級リゾートホテル<br>『デュシタニラグーナ プーケット』は天国のバカンスを堪能できる

首都バンコクから南へ約900km、タイ最大の島である「プーケット」は、世界的に愛されるリゾート地のひとつだ。美しいアンダマン海と雄大な自然に囲まれ、「東洋の真珠」とも形容される。また、シノ゠ポルトガル様式の歴史ある旧市街も魅力のひとつだろう。リゾート地としての歴史は、1976年のプーケット国際空港の開港から始まり、1980年代には世界でも名の知れたリゾート地とへと発展した。

そんなプーケットで、最高級リゾートホテルが集まるエリアがある。プーケット国際空港から車で約30分。エメラルドの海と白い砂浜からなる美しいビーチが連なる島西部の中央に位置する「ラグーナ地区」だ。そのなかでも、最も歴史あるホテルのひとつが、『デュシタニラグーナ プーケット』である。

足を踏み入れた瞬間から五感を刺激するおもてなしが始まる

『デュシタニラグーナ プーケット』のオープンは、1987年11月。目の前には美しいバンタオビーチが広がる好立地だ。オープンが早いので、最も景観のいい場所に建てることができたという。昨年、全面改装を終えて、いまプーケットで最も泊まりたい最高級リゾートへと進化した。

タイに訪れたことがあるなら「デュシタニ」と聞いて、バンコクを代表する超高級ホテル『デュシタニ バンコク』を想起するかもしれない。お察しのとおり、『デュシタニラグーナプーケット』は、『デュシタニ バンコク』と同じ、タイを代表する高級ホテルグループ『デュシットインターナショナル』が運営している。『デュシタニ』は、同グループのフラッグシップブランドだ。『デュシタニ』の表記は、Dusit Thani。タイ語で「天国の街」を意味する。『デュシタニラグーナ プーケット』は、その名のとおり天国のようなリゾートホテルを目指している。

入り口から20〜30mほどの長廊下を経て足を踏み入れたロビーには、伝統的なタイデザインのモチーフが至る所に装飾されている。眼前にはバンタオビーチを望むことができ、海風が頰をなで心地よい。タイらいしいフレグランスが漂い、傍らでは民族衣装の女性が伝統的な打弦楽器「キム」で柔らかい音を奏でている。そして、チェックイン時には、南国フルーツで作ったウェルカムドリンク。ホテルに足を踏み入れたその瞬間から、視覚、触覚、嗅覚、聴覚、味覚の五感でタイを感じさせてくれるのだ。

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全面改装により、タイの伝統を感じさせながらも、モダンさや快適さを併せ持った高級リゾートへと生まれ変わった。

ベンジャミン・ペレラ総支配人は、「『デュシタニラグーナ プーケット』では、タイならではおもてなしが満喫できます」と語る。ほほ笑みの国ならではのホスピタリティはもちろん、文化や歴史も感じてほしいと言う。その総支配人の服装も、タイ王国の武人が身にまとっていた衣装だ。毎週金曜日は、従業員の多くが歴史的衣装で接客しているという。

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真ん中がベンジャミン・ペレラ総支配人。常に宿泊客に声をかける姿が印象的だ。写真撮影にも、気軽に応じてくれた。

宿泊する部屋もタイらしいインテリアや家具、絵画で飾られ、タイの伝統とインターナショナル感覚との融合した雰囲気だ。部屋のタイプは「デラックスルーム」「デュシットクラブルーム」「ランドマークスイート」「デュシットスイート」「ラグーナプールヴィラ」の5タイプ。全253室の約7割はオーシャンビュー。また、約5割はツインベッドの部屋だという。ツイン好きの日本人にはうれしい限りだ。

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客室は、全室プライベートテラス付き。メインビルディングの1階に位置する「デュシット クラブ ルーム」なら、目の前のビーチに直接行ける。

ミシュランに認められたタイ料理に舌鼓を打つ

チェックインしたあとは、食事までのんびりと過ごしたい。バンタオビーチはホテルの眼前。部屋から5分程度で到着する。海で泳いでもいいし、ビーチチェアで読書などもぜいたくだ。

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バンタオビーチは約5kmと広大。波打ち際を散歩してもいいだろう。

タイには雨期があり、雨が降っていたり波が高かったりすると、遊泳禁止になることもある。しかし、雨期といってもスコールはずっと降りつづけているわけではない。また、波が高いときには、プールで泳ぐといいだろう。プールサイドにはカフェがあったり、すべり台のある子ども用プールもあったりするので、家族連れでも楽しめる。

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カジュアリーナの林とココヤシの木が南国らしさを引き立てる。

バンタオビーチやプールでのんびり過ごしていたら、すぐに夕方。プーケットの西側に位置するので、最高のサンセットを楽しむことができる。その名も「ホライズンラウンジ」のサンセットカクテルでのどを潤しながら、アンダマン海を染める夕日を堪能しよう。

日が沈んだら、いよいよレストランだ。ホテル内には、6つのレストランがある。なかでも、必ず足を運んでほしいのは、「ラ・トラットリア」と「ルエン・タイ」だ。

「ラ・トラットリア」は、タイのタトラー誌が運営する「タイ・タトラー・ベストレストランマガジン」から、2019年タイのベストレストランのひとつに選ばれたイタリアンレストラン。受賞は8回目だという。「ルエン・タイ」は、伝統的な食を楽しめるタイ宮廷料理のレストラン。「ミシュランプレート(調査員オススメ店)」に選ばれた名店だ。

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「ラ・トラットリア」のオススメは、ビートルートとズッチーニのUSホタテ・カルパッチョ、フレゴラ入りイタリアン海鮮スープ、ホウレン草とリコッタチーズ入りラビオリ。いずれもワインにぴったり。

「ルエン・タイ」では、目の前で仕上げをしてくれる料理も多い。「ソムタム」を目の前で作ってくれたり、「プーケットロブスターのレッドカレーソース」の味付けをしてくれたりする。この「プーケットロブスターのレッドカレーソース」は、ミシュランでも評価された逸品。エスニックな風味で仕上げられたプリプリの身に、ぜひ舌鼓を打っていただきたい。

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「プーケットロブスターのレッドカレーソース」は、目の前で火をつけて仕上げる。このパフォーマンスも必見。

ホテルから一歩も出ずに、ビーチやアクティビティやスパを満喫

食べすぎた次の朝は、ビーチでの早朝ヨガアクティビティはどうだろう。日本では忙しくて運動不足になりがちなビジネスパーソンにこそ参加してみてほしい。普段使わない体の部位を動かすことで、体がほぐれて心地よい疲れに包まれるだろう。これを機に、運動を習慣化したくなるかもしれない。ヨガで体がほぐれたら、ムエタイのミット打ちを体験するのもオススメ。タイでしかできない男らしい体験に、アドレナリンが噴出しそうだ。

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朝の澄んだ空気を吸い、波の音を聞きながらのヨガは、体が浄化されるよう。

『デュシタニラグーナ プーケット』には、ほかにもユニークなアクティビティが多い。例えば、前出の『ルエン・タイ』では、パッタイやトムヤムクンを作るクッキングクラスが開催されている。あらかじめカットされた食材があり、味付けするだけなので普段は料理をしない男性でも簡単。パートナーと一緒に参加しても楽しそうだ。ミシュランシェフが直々に指導してくれるので、これを機に料理に目覚めてはどうだろう。

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クッキングクラス終了後には、調理時に使用したエプロンと修了証をもらえる。

アクティビティのあとは、高級リゾートホテルの定番、スパで体を癒やしたい。世界各国で数々の賞を受賞している「バンヤンツリー・スパ」の姉妹ブランド「アンサナ・スパ」は、世界中の高級シティホテルに進出している。タイ古式マッサージからオイルマッサージまでそろっており、熟練のセラピストが体をほぐしてくれる。

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「アンサナ・スパ」は8棟のプライベートヴィラがあり、ゆったりと施術してもらえる。全体的に黄色を基調としているのは、黄色い花をつける木「アンサナ」にちなんで。

日本人は、観光名所や旧跡の見学やショッピングが好きで、リゾートでゆっくりとすることが苦手とも言われる。ベンジャミン・ペレラ総支配人にそう告げると、「『デュシタニラグーナ プーケット』は、お客さまになにも強制しません。やりたいことがあれば、それを全力でお手伝いするだけです」と答えてくれた。そのため、さまざまな宿泊プランなどをそろえ、日本語ホームページから簡単に予約できるようにしているという。

『デュシタニラグーナ プーケット』はダイナミックプライシングを採用しているので、雨期の時期はオフシーズンで価格もリーズナブル。それでいて、サービスやレストラン、アクティビティなどは、ハイシーズンと同じクオリティだ。雨期のプーケットは敬遠したくなるかもしれないが、ホテル内の施設で十分にバカンスを満喫できるこのホテルなら、むしろ雨期はコスパがよくてオススメかもしれない。

Text:Tukasa Sasabayashi

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