旅と暮らし

風味豊かな蕎麦とシックな店内
落ち着いた接待におすすめ[部長の名店]
手打ち蕎麦 成冨

2019.08.14

写真・図版
「夏野菜の冷やし蕎麦」(1600円)。ゴマ油で揚げた8種類の夏野菜を載せた夏の人気蕎麦。

距離を縮めたい取引先との会食。お礼の気持ちを込めた食事会。ビジネスマンにとって、接待場所選びは重要だ。今回は気遣い上手な女性部長にこっそり聞いた接待がうまくいく名店を紹介。

「20代までは蕎麦のうまさがわからなくて」と笑う部長が、初めてそのうまさに目覚めたという銀座8丁目の蕎麦屋。開業15年。路面の蕎麦屋が珍しい銀座で、ゆっくりとファンを増やし、東京を代表する名店となった。

茨城産と北海道産の蕎麦粉を使用し、十割で仕上げる。ひと口含むとその風味が広がり、蕎麦をたぐりながら、のど越しの良さにうなる。雑味のない薄削りの鰹節を惜しみなく使ったつけ汁は、切れのいい辛め。蕎麦の風味を邪魔せず、インパクトを残す。

成冨の最大の魅力は季節感を味わえること。暖簾は蕎麦屋だが、天ぷらをはじめとした料理のレベルの高さに魅了される人も多い。

また、器はすべて作家ものと骨董。40人ほどの作家の作品と骨董を身近に感じられるが、特に蕎麦猪口は江戸時代の骨董で、最も古いもので250年前のものという。

蕎麦屋での接待は、上級者向け。洗練されたホスピタリティがうれしい名店で、本物を知るお客さまと記憶に残る接待を。

写真・図版
ファンの多い「うにの佃煮」(1300円)。人気の天麩羅は季節の素材を使用。夏なら「稚鮎」や「あわび」をぜひ! 相談すれば、6000円~1万円のお任せコースも可能。蕎麦に合う日本酒、ワインもそろう。

100年以上前の古材を使ったテーブルや扉。書は細川護熙作、鈴木真砂女や久保田万太郎など季節ごとに替える俳人の短冊も目を引く。

「アエラスタイルマガジンVOL.43 SUMMER 2019」より転載

<<東京にいることを忘れる空間と若き女将の丁寧な仕事を堪能

Photograph: Reiko Masutani
Text: Sachiko Ikeno

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