紳士の雑学
臭いスーツとはサヨナラ!
自分でできる対処と予防
2019.09.05
ビジネスシーンで毎日着用するスーツは、汗やホコリがたまって雑菌の温床となり、その結果イヤな臭いが発生してしまうことがあります。さらに飲食店の煙やタバコ、香水なども一度つくと気になるもの。今回はスーツに気になる臭いがついてしまった時の対処法とその予防策を考察していきます。
なぜスーツに臭いがついてしまうのか?
スーツに臭いがつく原因はさまざま。体から発生した汗は雑菌が繁殖し、その雑菌が臭いの出る物質を作り出してしまいます。またスーツが雨に濡れると、ウールなどの動物素材の場合はモワッとした臭いが発生してしまいます。さらにタバコや焼肉などの煙は、スーツの繊維が臭いを吸収して、臭い移りをしてしまいます。このようにさまざまな要因でスーツに臭いがつきますので注意しましょう。
スーツの臭いにサヨナラできる対処法5選
【対処法1 スチームを含ませる】
汗は水溶性なため、アイロンやスチーマーで蒸気をあてるとその水分で溶けだします。そして蒸気が飛ぶときに汗の成分も一緒に飛ばすことができます。さらに熱で殺菌もできるので清潔さをキープすることができます。
【対処法2 浴室にスーツを干す】
出張先などでスチーマーがない場合は、シャワーを浴びた後の湿気のこもった浴室にスーツを干しておきましょう。浴室に充満した湿気をスーツに吸わせて臭いをとり、風通しのよい場所に移して陰干し。これである程度の臭いをとることができます。
【対処法3 冷風ドライヤーで臭いを飛ばす】
ドライヤーを冷風に設定し、スーツから20cmほど離して吹き付けることで臭いを吹き飛ばします。早く臭いをとりたいときに有効な方法です。
【対処法4 消臭スプレーをかける】
市販の消臭スプレーを吹きかければ、臭いは改善されます。特に汗や汚れがつくスーツの内側を中心に吹きかけるのがポイント。ただし、消臭スプレーは即効性がありますが、臭いの原因を科学的に薄めたり、他の臭いをつけて紛らわせたりしているだけなので、根本的には解決していないことを理解しておきましょう。
【対処法5 洗濯やウェットクリーニングに出す】
自宅で洗濯可能なスーツであれば水洗いしてしまうのも手。ただ洗った後、形を整えたりアイロンをかけたりと手間がかかるので、クリーニング店にお任せするのがおすすめです。臭いをとるクリーニングの場合、ウェットクリーニングに出せば汗などの水溶性の汚れをしっかり落とせます。特に夏場は汗の臭いが残りやすいので、気になるようならクリーニングに出しましょう。
スーツに臭いをつけない!予防策5選
スーツにイヤな臭いをつけないための予防策を覚えておけば、後から大変な思いをすることも減らせます。備えあれば憂いなしのスーツ対策をしっかり覚えておきましょう。
【予防策1 スーツに汗をつけない】
スーツの臭いの大きな原因のひとつが汗。汗をかかなくすることは難しいですが、スーツに汗がつくのを減らす工夫ならできるはず。まずは汗を吸収するインナーを着用し、汗をかいたらこまめに拭く習慣を。さらに暑くなったらジャケットを脱いで、できる限り汗をつけないように心がけるとよいでしょう。
【予防策2 スーツの素材を変えてみる】
汗かきの方や臭いがつきやすい環境にいる人は、スーツの素材で対応するのも手。通気性がよく、汗や湿気がこもりづらい機能性スーツを選ぶのがおすすめです。さらに自宅でも洗濯できるスーツが最近では多くラインアップされているので、こまめに洗うというのも選択肢のひとつです。
【予防策3 スーツをブラッシング&陰干しする習慣を】
1日着用したスーツは自宅に戻ったらすぐに収納しないで、まずはブラッシングして汚れを除去。さらに陰干しをして汗や湿気を抜きましょう。収納する際もクローゼットをこまめに換気し、湿気をこもらせないことを意識しましょう。
【予防策4 スーツは3着以上で着回す】
同じスーツを毎日着るのは臭いがつく原因になります。1日着たら最低2日以上休ませて、しっかり湿気をとることがスーツにとって最適。3着以上のスーツで着回した方が、結果的にスーツが長持ちし、高い費用対効果も得られます。
【予防策5 臭いの元には近づかない】
タバコを吸わない人でも、喫煙者の近くにいるとタバコの臭いがついてしまうもの。また飲食店でも煙があたりやすいところには近づかないなどの心がけが肝心。ジャケットは裏返して置くなど、予防しましょう。
まとめ
①臭いの原因はさまざまなので、なるべく臭いの元に近づかない。
②デイリーケアはスチーマー、ひどい臭いにはウェットクリーニングで。
③汗ばむ季節はスーツに汗をつけない工夫を。
Edit・Text:Yasuhiro Okuyama(POW-DER)