旅と暮らし
麗しきSUV、アウディQ8──
全能とデザインがハイエンドの真髄。
2019.09.10
秋から冬へ、空気はますます澄んでいき、ドライブに出かければ、夜空に輝く無数の星に出合える。そんな紅葉や星空を楽しむドライブにSUVは格好な存在だ。
インポートSUVの人気がますます高まるなか、9月にアウディのニューモデルが日本上陸を果たした。
デビューしたのは「Q8」。アウディのSUVラインアップである「Q」ファミリーのフラッグシップだ。Q7より格上でQ8が旗艦車種である理由は、スタイリングにある。大型ボディーに、低く抑えたルーフと、リアエンドに向かって傾斜する流麗なクーぺスタイルを融合。インポートSUVモデルが高人気を獲得するなか、トレンドのクーぺデザインだ。
優雅な弧を描くルーフラインに加えて、フレームレスドアを採用。フロントマスクには、Qファミリー専用にデザインされた八角形のシングルフレームグリルを持つ。ヘッドライトは精せい悍かんなイメージ。左右をつなぐデザインのテールライトは連続感があり、夜間、そのテールライトを見ると、美しさに魅了される。
インテリアのデザインも実に好印象だ。シャープで連続した造形が横方向へと広がる。機能的な大型のセンターディスプレイを中心に、左右に向かうにつれ細くなるデザイン。「形態は機能に従う」という言葉があるが、レベルの高い意匠だ。そこにメタルの加飾パネルを巧みに融合し、ドアにかけて一体感ある造形で仕上げている。よく見れば、キャビン各所のメタルのパーツは、光沢ある素材と、光沢のない素材を採り入れ、複数の質感で構成。アウディのデザインはもはや機能と造形美の巧みな融合と言えるものだ。
走らせてみると、すばらしいパフォーマンス。マイルドハイブリッドシステムを組み合わせた3リッターV6ターボエンジン(340ps)の生み出す動力性能は申し分ない。ステアリングは低速では軽いタッチで回せるが、速度に応じて変化し、スポーツカーを思わせるシュアなハンドリングでドライバーを魅了する。しかも4WS(4輪操舵)を採用し、ボディーの大きさを感じさせない軽快でスポーティーな味わい。ラグジュアリーを標榜するだけあって、乗り心地や静粛性も優秀だ。室内空間は広い。クーペスタイルながら頭上空間も余裕にあふれ、キャビンは実に快適だ。
スタイリッシュなSUVクーぺデザイン、しかも高級感と快適性をたっぷりと備えるアウディQ8は、多くの項目で高く評価できる。いわば万能で多才なモデル。これからの季節、都心にそびえ立つ摩天楼のラグジュアリーなレストランで、東京の夜景を楽しみながら美食に舌鼓。また、快適な移動時間を満喫しながら郊外へ足を延ばし、露天風呂で満天の星を仰ぐ。そんなドライブデートで、乗り付けるのにふさわしいSUVだ。
※写真は、実際の日本導入モデルと仕様が異なります。日本仕様は右ハンドル。
車名:アウディQ8 55 TFSIクワトロ デビューパッケージSライン
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=5005×1995×1690㎜
ホイールベース:2995㎜
駆動方式:4WD
エンジン:3リッターV型6気筒DOHC24Vターボ
トランスミッション:8速AT
最高出力:340ps(250kW)/5200〜6400rpm
最大トルク:51.0㎏-m(500N-m)/1370〜4500rpm
タイヤ:285/40R22
車両本体価格(消費税10%込):¥11,220,000
問/Audiコミュニケーションセンター 0120-598106(9:00〜19:00)
https://www.audi.co.jp
Text:Haruhiko Ito (office cars)