特別インタビュー
女優・伊原六花、2020年はバブリーダンスからミュージカルへ!
[MUSE]
2020.01.30
バブル時代を彷彿させるワンレン&ボディコンスタイルで、荻野目洋子の名曲『ダンシングヒーロー』をバックにキレキレの踊りを披露。その“バブリーダンス”にて一世を風靡(ふうび)したのが、大阪府立登美丘高校ダンス部の元キャプテン・伊原六花。高校卒業後は女優の道を選び、数々の作品でその存在感を示してきた。そんな彼女が2020年に挑戦するのが、ミュージカル。それも最高峰作品『ウエスト・サイド・ストーリー』にてヒロインのマリア役を演じる。
「ミュージカルはデビュー以来の夢。特にこの作品は小さなころから舞台も映画も観て育ってきたから、オーディションに受かったと聞いたときは、飛び上がるほどうれしかった。キャストの皆さん全員が実力派なので、すべてを吸収しながら、作品を愛する気持ちを爆発させたいと思います」
見どころは、マリアの“成長”だと語る。いままでの環境とは違う、新しい世界を知り、女性はどう変化していくのか。それはいまの自分と大いに重なるところがあり、その素の思いを投影していきたい、とも。
「この作品で描かれているのは、いまも世界のどこかで行われている差別や格差。愛するふたりは武器のない、愛あふれる世界を夢見るけれど、理想と現実には深い溝がある。あまりに普遍的なテーマで、あらためて不朽の名作が放つ魅力のとりこになっています」
上演会場となる「IHIステージアラウンド東京」は、約1300人もの観客を乗せて360度回転する円形客席を劇場の中心に配置。その周りをステージと巨大なスクリーンが取り囲むという壮大な空間だ。
「ブロードウェイキャストの来日上演を鑑賞したとき、ステージ装置をすみずみまで拝見したんです。するとドアノブなどひとつひとつのディテールまで凝っていて、ダイナミックかつ繊細なつくりに驚きました。あの空間で役を生きられるのが本当に幸せだし、回転することで演じる側も観る側もこの演目のスピード感をより感じられるものになるはず。劇場とストーリーの相乗効果をぜひ楽しんでほしいので、私自身、悔いのないように演じ切りたいと思います」
※衣装はすべてスタイリスト私物
Photograph:Ari Takagi
Styling:Masae Sakurai
Hair&Make-up:Ayaka Kanno
Text:Maho Honjo