特別インタビュー
伊勢丹新宿店 メンズ館 紳士MD統括部新宿紳士営業部カテゴリーセールス担当スタイリスト 後藤尚佳さん
この人から買いたい、この一品
2020.02.28
「メンズ服の奥深さを知れば知るほど、その面白さにハマってしまいます」
入社以来、メンズ館ひと筋です。カジュアル畑が長いのですが、7階メンズオーセンティックには古着やビンテージがお好きなお客さまも多く、ワークやミリタリーなどのこだわりについてお話を聞く機会があります。マニアックなお話についていけるよう勉強していますが、やはりお客さまから教えていただくことが多いですね。でもそういうマニアックなお話ってとても面白いし自分の知識が増えていくので、お客さまからはもっともっといろんなお話を聞きたいです。私からは、こだわりをほどよく採り入れた女性目線のスタイリングのアドバイスができたらいいなと思っています。
昨秋からメンズカテゴリースペシャリストとして活動しているので、地下1階から8階までお客さまをご案内できるんです。7階のメンズオーセンティックでダウンブルゾンを選んだら、5階でジャケットを選んで、6階でパンツを、地下1階でシューズを選ぶところまでアテンドいたします。こういうお買い物のお手伝いができるのは百貨店ならでは。休日のデート服から卒業式や入学式、新社会人はもちろん、異動や昇進に合わせて服をそろえたいお客さまのお手伝いをさせていただきます。
こういう仕事をしていたら、自分でも古着やビンテージが好きになってしまいました。最近だとオーストラリアのメルボルンへ旅行した際、1960年代のビンテージスカーフ、バッグ、1990年代のアメリカ軍のM65を購入しました。メルボルンって古着の街なんだってことをお客さまに教えてもらったんです。今度はパリのクリニャンクールの“のみの市”へも行ってみたいので、詳しいお客さまに教えていただきたいです。
後藤尚佳さんおすすめの一品
バラクータのG9
スティーブ・マックイーンなど多くの有名人が着ていたことをきっかけに、長きにわたり愛されているハリントンジャケットの名品。1937年にイギリス、マンチェスターの工場で生産されて以来、デザインはほぼそのままですが、数年前にシルエットが細身に変わっています。とはいえ、タイトすぎないクラシックな趣を残しながら、あか抜けたシルエットを描く絶妙なバランスにアップデートされました。初めてご購入される20代前半の若い世代のお客さまから、30年以上愛用されてる60代後半のお客さままで、多くのお客さまを接客してきましたが、年齢を問わず、どなたにでも似合うブルゾンだと思っています。春夏の限定カラーとともにご紹介しますので、ぜひ遊びに来ていただきたいですね。
問/伊勢丹新宿店 03-3352-1111
Photograph:Hiroyuki Matsuzaki (INTO THE LIGHT)
Text:Yasuyuki Ikeda