バッグ
薄くて丸いヤツが定番を新鮮に見せる。
[働くバッグの新定番。]ブリーフケース編
2020.05.19
必要なのは現代的な「スマートさ」。モダンで無駄のないデザイン、いまのライフスタイルに即した機能性が、その物差しとなる。ふとした瞬間に持っててよかったなと感じられる、新たなる相棒探しをサポート。
ビジネスバッグの王道ブリーフケースも、細かいところでしっかりと進化している。ここでのスマートな見た目を担保するのは、マチの薄さである。これはペーパーレス化に伴う変化でもあるが、ぼってりと厚みがあって見るからに書類と資料でパンパンというブリーフは、時代遅れで見ていていい気持ちにはならないだろう。だから、薄マチ。加えて、〝丸み〞もポイント。矩形(くけい)の四隅だったり、フラップのカバーだったりを丸くデザインすることで、柔和な表情に仕上げている。これが好印象や親しみやすさといった、ビジネスに不可欠な印象を付与する。薄さと丸さが、新時代のキーポイントである。
コーチ
色で遊ぶという新発想。でも、渋色使いで大人っぽい。
攻めすぎてない、それでいて華やかなブルーが新鮮。マチは6㎝と極めて薄く、スタイリッシュな立ち姿へと導く。サイドまでぐるりとジップを配した内側には、スマートフォン用のポケットのほか、15インチのノートPCを収納できるポケットも配備。カラーバリエーションも豊富。
前面のポケットは、マグネット式で開閉がスムーズ。裏地つきで、収納物に傷がつきにくいのもポイント。ショルダーベルトも取り付け可能。移動時は斜め掛けして、訪問先では取りはずしてすっきりと見せられる。
コノリー
スムースレザーの高級感と細部の美しさにため息。
これぞ王道中の王道。フラップの丸みや、シルバーの錠前、縫製の美しさなど、どこを取っても第一級。持つだけで、信頼感や威厳といったビジネスに必要なムードをもたらしてくれる逸品だ。普遍的なデザインだが、ベジタブルタンニンなめしの一枚革により、モダンなやわらかさと軽さが加わっている。
3層に分かれたコンパートメントで書類の分類も楽々。手前にはスマホや定期などの収納に便利なポケットも。マチがない奥のポケットはPCやタブレットの収納に最適。
トフ アンド ロードストーン
随所に丸みをつけた柔和なデザインがいまっぽい。
デビュー以来、不動の人気を誇る定番。四方は丸みをもたせて現代的な柔和さを表現。親しみやすさに拍車を掛けるのはアイコニックな真ちゅうの金具で、職人の手作業により独特の温かみを付与している。シックな趣のアッシュブラウンは今季の新色。ダークスーツとも好相性だ。
オリジナルの紋章が彩るライニング。クッション入りの小型PC用スリーブには、レザーの留め具がつき、しっかりと固定することが可能。ペン差しも配備されている。
グレンロイヤル
ブリティッシュトラッドならではの正統派なイメージを演出できる。
アーカイブから復刻させた、クラシカルな逸品。素材は厚手のブライドルレザーで、重厚感たっぷりな印象に。真ちゅうの留め具でつなげたハンドルや円形の錠前も、古き良きブリティッシュトラッドを感じさせるデザイン。耐久性にも優れているので、長く使えるのもうれしい点。
分厚いブライドルレザーはまさに質実剛健。フラップ部分の錠前上部にはブランドロゴが刻印され、所有欲を満たしてくれる。内装はシンプルな2室構造で、使い勝手も良好。
ドレスとカジュアル、模範コーデはこんな感じ。
【DRESS】
王道のビジネススーツに明るいブルーの爽やかさを。
同系色でまとめた知的な装いに、明るい色のブリーフで親しみやすさをプラス。
【CASUAL】
サファリジャケットをレザーバッグで引き締める。
テーラードジャケットの代わりに、4つポケジャケットを用いてスポーティーに。デニムとスニーカーで、いまどきジャケパンスタイルが完成。
掲載した商品はすべて税抜き価格です。
Photograph: Tetsuya Niikura(SIGNO)
Styling: Eiji Ishikawa(TABLE ROCK. STUDIO)
Edit & Text: Ryuta Morishita