特別インタビュー
伊勢丹新宿店 メンズ館地下1階
バッグ&ラゲッジ スタイリスト 鎗田芙希子さん
この人から買いたい、この一品
2020.08.14
「女性はみんなスーツにネクタイ姿のイケオジが大好きです」
暗闇ボクササイズってご存じですか? 真っ暗なスタジオでひたすらサンドバッグを打つんですけど、いますごいハマってるんです。ストレス発散と同時に、自分の身体が変わっていくことが実感できるのでモチベーションも上がります。
元々が私、あまり自分に自信がないタイプだったので、いまは自分を楽にしてあげたいんです。仕事でもプライベートでも、なにか変わることでスイッチが入ることってあるじゃないですか。それが私の場合は、暗闇ボクササイズだったり、メイクアップだったりするんだと思います。メイクがキマった朝は、仕事に行く足取りも軽いんです。
休日は家でNetflixやAmazon Primeで映画を見るのが好きです。オススメですか? 『メンタリスト』は、よかったですよ。主役のサイモン・ベイカーって、全米で最もセクシーなテレビスターに選ばれてるんですけど、ホントに素敵なんです。え、あの人、今年51歳なんですか!
担当は地下1階バッグ&ラゲッジで、入社してからずっとなんです。ここでは、お客さまが鞄を選ぶ際に「女性から見て、どう思う?」と聞かれることが多いので、素直な意見を差し上げるのですが、私の意見に納得してご購入していただけると、とてもうれしいですね。
いまの時代、流行的にはナイロンブリーフのように、カジュアルなタイプのバッグだと思いますが、スーツにレザーのブリーフを持つようなスタイルのほうが、女性ウケは絶対にいいと思うんです。ノーネクタイが主流ですが、女性から見たら、きちんとスーツにネクタイをした男性って絶対に好感度高いですから。
『マイ・インターン』っていう映画で、ロバート・デ・ニーロが再就職した若い人ばかりのIT企業にスーツで出社するじゃないですか。周りは、みんなラフなジーンズで、シャツの裾を出してるのに、ひとりだけネクタイしているんですけど、それでもああいうオジサマってステキだなって思います。ネクタイ姿の男性って、ステキですよ絶対! またああいう時代が来ないかなって思います。
『メンタリスト』も『マイ・インターン』も、スーツ姿の男性のストーリーですね。オジサン映画好きです。“イケオジ”好き、なのかもしれません(笑)。
鎗田芙希子さんおすすめの一品
フェリージの5WAYレザーブリーフケース 1995/A+DS
こういうレザーブリーフって、スーツに絶対似合いますよね。重たいからなんていわずに持っていただくと、絶対女子ウケしますよ。なんで5WAYかというと、中にショルダーバッグが内蔵されているんです。取り出して単体でも使えますし、ショルダーストラップを外していただくと、ブリーフケースとしても使っていただけます。セットすれば荷室を分割しながらブリーフケースがそのまま使える3室構造になります。ショルダーストラップはそのまま外鞄に使えるので、全部で5WAYというわけなんです。
この革はフェリージでもよく使われるイタリアのバケッタレザーです。伝統的な製法で作られているので、使い込むほどに味わいが増して、色も濃く経年変化していきます。いま、こういうふうな色が変わっていく革ってなかなか無いんですが、若い人にこそ使っていただきたくて、10年とか20年とか使い込んで、持ち主さんと同じようにいい感じに味が出てきたら絶対カッコいいだろうなって思います。イケオジへの第一歩となるバッグなのではないでしょうか。
問/伊勢丹新宿店 03−3352−1111
Photograph:Hiroyuki Matsuzaki (INTO THE LIGHT)
Text:Yasuyuki Ikeda