特別インタビュー
伊勢丹新宿店メンズ館 1階
レザーグッズ担当スタイリスト 荒川 海さん
この人から買いたい、この一品
2020.10.16
スポーツのように接客で人を感動させたいです
ファッションが大好きで、学生のころからきれいめのジャケットスタイルが好みでした。最近ですね、ようやくストリート系も着るようになったのは。それって、逆かもしれないですけど、大人に似合うストリート系カジュアルも、あるんだってことにようやく気づきました。
子どものころから、よく親に連れられて伊勢丹新宿店に来ていたんです。両親ともに服好きで、着せ替え人形のように服を着替えさせられていました。そのせいか、いまではすっかりファッションが大好きに育ちました。両親の英才教育のおかげですね。
小学生から始めた軟式テニスは大学4年まで続けました。高校2年で都大会優勝、大学時代は全国大会にも出場しました。いまはもっぱら高校生の弟のコーチを務めています。去年、インターハイに出場したんです。僕のコーチのおかげもあるかもしれませんが、やはり弟の努力の結果だと思います。本当は今年も出場が狙えたはずなのに、大会は中止になってしまいました。僕も残念ですが、本人はもっと残念だと思います。
スポーツって、自分が強くなるために努力するのですが、その結果は人をも感動させるものになります。観客はもちろん、チームや仲間たちも喜んでくれる。自分の努力が人を喜ばせるって、ステキなことだと思います。だからこそ人を感動させる接客という仕事を選びました。ここは、人の幸せに携われる場所なんです。
そんな場所に来ることができなかった外出自粛期間中は、密を避けて夜中にランニングをしていました。気分転換になるし、走っていると、少しは気も紛れたので。毎日走った距離を記録していたら、5カ月で700kmほど走ってました。いまも時間があるときは走りに行きます。仕事が終わって帰宅して、疲れていても走ります。え、朝ラン? じつは朝が苦手なんです。だから、お昼に出社できる日があるこの仕事は、僕にとって最高のフィールドなんです。
荒川 海さんおすすめの一品
ジ・ウォームス クラフツ マニュファクチャーの財布
トレンドのコンパクトウォレットをコードバンで美しくエレガントに仕上げてあります。お札を折り畳まずに収納できる最小サイズでありながら、カードポケットも6段と充実していて、コインポケットも取り出しやすいように間口が広く設定されています。ジャケットの内ポケットに入れてもシルエットを崩さず、収まり具合いがいいし、使い込んでどんどん革の味を出していきたい逸品です。このジ・ウォームス クラフツ マニュファクチャーは、日本の新喜皮革というタンナーさんのオリジナルブランドで、自社でこのコードバンをなめしています。コードバンは独特の光沢感が特徴ですが、新喜皮革のコードバンはなかでも高品質で知られています。右はオイルブラウン、左は三越伊勢丹限定色のダークダークネイビーです。
問/伊勢丹新宿店 03−3352−1111(大代表)
Photograph:Hiroyuki Matsuzaki (INTO THE LIGHT)
Text:Yasuyuki Ikeda