バッグ
黒が醸す端正な風情と静謐(せいひつ)な重厚感。
[美しき賢者のバッグ。]シック編
2020.10.19
ホテルマンは靴、腕時計、そしてバッグを見て客人の「クラス」を把握するという。 いまや都市伝説のような「逸話」にも思えるが、バッグが衆目を集めることは事実。 美しき色彩を放つ端正な趣のバッグを選ぶことは、賢者のたしなみと言えるだろう。
黒が醸す端正な風情と静謐な重厚感は、ほかの色にはまねできない特別なものがある。スーツやジャケットの色柄や素材に干渉しない汎用性の高さを考えると、まず最初に押さえておきたい定番カラーであることは間違いない。
CREEZAN(クリーザン)
鞄作りの聖地・兵庫県豊岡発の
オールハンドメイドによる逸品。
上質なシュリンクレザーを使い、熟練職人の技術の粋を集めた「アルティメット ブリーフケース」。独特のシボ感のあるソフトな風合いは、ハンドルに用いたファブリック素材とも相まって洗練された雰囲気に。また、やわらかく肉厚な革質はモバイル機器を優しく保護してくれる効果も期待できる。
PAUL SMITH(ポール・スミス)
ON/OFF問わず活用できる
コンテンポラリーなデザイン。
均整の取れたフォルムが都会的な印象を醸すスクエア型のリュック。素材には傷や雨、汚れに強いスプリットレザーを採用。極めて控えめなロゴ使いなど主張こそ強くないが、ファスナーの延長線上にマルチカラーのストライプをさりげなくあしらうポール・スミスらしいアーティーな遊び心も。
FARO(ファーロ)
上質な素材使いが際立つ
シックなムードの縦型トート。
端正でミニマルなデザインが防水剤を浸透させたステアレザーの上質さを引き立てている。軽量かつ抜群の収納力を誇るが、ハンドルは直接触れる部分をファブリック素材で切り替えているので肩に食い込まない。前面にも2種類のポケットを備えており、使い勝手も実によく配慮されている。
MONTBLANC(モンブラン)
同色のレザートリミングが
品格とクラス感をプラス。
オールブラックでまとめたボディーは、マットな質感のポリカーボネートと要所にあしらったレザートリミングによる異素材のコントラストが新鮮。小回りの利く4輪キャリーやノートPCなどを分けて収納できる独立タイプのフロントポケットなど、機能性の高さも出色。
掲載した商品はすべて税抜き価格になります。
Photograph: Fumito Shibasaki(DONNA)
Styling: Hidetoshi Nakato(TABLE ROCK.STUDIO)
Edit & Text: Tetsuya Sato