接待と手土産
貴重な食材や、縁ある郷土の味は、
相手の印象に残る至福の時を生む。[部長の名店]
坐来大分
2020.11.24
気の置けない旧友などとの食事なら、思い出話に花が咲くものだが、ビジネスのパートナーとなると会話を弾ませるのに骨を折る。そんなときにありがたいのが、食材の話題。貴重な食材を扱う店なら、それだけでも会話が続くものだ。また、故郷の味を提供する店を選ぶのも、印象に残る話題を提供できる。銀座は各県のショップが軒を連ねるが、店のしつらえがポイントとなる。
ここに紹介する坐来大分は、その日の朝じめの関あじや関さばを味わえる店として名高い。現在は空輸をはじめ流通の影響で休止するが、いずれ朝じめの逸品が復活するはずだ。そのほか大分の食材を存分に用いたコース、アラカルトともに珠玉の料理がメニューに並ぶ。大分自慢の焼酎をはじめ、ドリンク類の多様さもうれしい。どの席も洗練さと質に満ちた空間で、美食を堪能できる名店だ。
Photograph: Kazunori Igarashi (WISH)
Edit & Text: Haruhiko Ito (Office Cars)