特別インタビュー

都市伝説から読み解く2021年の生き方。

2021.01.04

ナオキマン

写真・図版

はい、みなさんこんにちはー。YouTubeで都市伝説や陰謀論、またスピリチュアルなテーマやモチベ系など、世界のミステリアスな話題を動画で発信しているナオキマンです。「都市伝説」と聞くと日本ではこれまで、少しアングラ的なイメージで見られてきたと思いますが、僕が育ったアメリカでは陰謀、都市伝説、スピリチュアルな会話がテレビや日常で違和感なく登場していました。ご存じのように昨今では、米国防省が公式に宇宙軍を発足させたり、一国のトップまでもが信じられない嘘(うそ)をつぶやいたり、またアメリカ海軍が2015年に撮影した通称UFOを「未確認飛行現象」とその存在を正式に認めたりと、これまでデマゴギー的に扱われてきた話題が、いまではテレビニュースで紹介されるなど、2021年に向けて更に興味ある時代になってきたなと思っています。

都市伝説や陰謀論のおもしろいところは、世の中の未解決な出来事や不思議な現象のなかには、一見ばかげたものと思われていても、さらに探究してゆくと真実の断片が見え隠れしていて、最後には「ありそうな話かも……」といつの間にか納得している自分がいることです。

僕は子どものころから宇宙の端はどこにあるのか、異次元の存在はどのようにすれば確認することができるのかなど、答えのないことを考えるのが好きでした。それは自分自身の存在、つまり生命=生きてることへの疑問でもあります。僕の興味はすべての存在を知りたいという好奇心から。考察、解釈、そして理解するにつれて己の思考欲求を満たすことで、視野が広がるようになりました。

日本語のニュース量は世界のたった3%。

2020年はわれわれの存在と未知との接触を、新型コロナウイルスの発生によって強く意識させられました。世界規模で広がったウイルスの脅威は、国家とは、政治とは、社会とは、家族とは、自然とは……。深く考える貴重な時間でもありました。止まることはないと信じられてきた経済活動が世界規模で動かなくなり、国のレベルで見ると、厳しく行動規制をしたところがあれば、個人の判断に委ねる国もあったりと、さまざまな判断が人々の日常を一変させました。

日本は幸運にも比較的安定した水準のようですが、ここで少し注意しなければいけないのは、メディアのニュースに過剰に反応する必要はないということです。報道に関しては、先のアメリカ大統領選挙でトランプ支持者のなかに陰謀論を信じるQアノンの存在がありました。アメリカ国内では注目視されていたのに、日本のメディアは当初、ほとんど取り上げていません。それはおそらく、その理由が陰謀論に関係していたからだと思います。しかし、投票が近づくにつれQアノンの支持者が7%にものぼると、やっと日本でも報道するようになりました。このようにメディアは一部で追及をやめ、国民の知る権利を奪っているようにも感じます。日本の報道の自由度は180カ国のなかで66位と先進国のなかではロシア(149位)を除き最低の水準(国際NGO「国境なき記者団」/本部パリの発表)です。つまり、日本では報道の公平性や信頼性よりも忖度(そんたく)した情報を提供されているのかもしれません。

世界的に同時進行で発生した未知の疫病に対し、各国では嘘か真(まこと)かいろいろな情報が飛び交いました。そのなかで見えてきたのが、日本語で読める情報量の少なさと偏りです。例えばインターネット上に飛び交う情報量で見ると、日本語は世界全体でたった3%と、とても少ないのです(ちなみにいちばん多いのは英語の約26%で次いで中国語の約20%)。なので、海外のニュースや文献を直接読んでいる人のなかに「少しおかしくないか?」と疑問を抱く人たちが自然と増え、それが都市伝説や陰謀論に興味を持ちはじめるひとつの要因ではないでしょうか。

AI化により個人データが使われる。

コロナ騒動では各国のレベルの差も露呈されました。いわば中間テストのようなもので、日本国民の秩序やマナーはA+プラスでしたが、かたや本格的なデジタル社会の実践、いわゆるDX(デジタルトランスフォーメーション)はC-(マイナス)だったことがばれてしまいました。特に学校教育のオンライン化は世界のなかでも最低水準です。10年前、私が通っていたアメリカのハイスクールでの授業進行や課題の提出などは、すべてパソコンからでした。コロナ禍でさらに加速した分野は間違いなくAI化ではないでしょうか。

都市伝説の世界では、以前からAIによる管理社会が訪れるとうわさされていました。これまでも日本企業では働きやすさを重視したリモート化が考えられてきましたが、実際に採用されていたのはスタートアップやベンチャー企業といった若い企業のみ。デジタル化されていない中小企業やハンコ社会があるように、多くは古い働き方に固執していたところがあります。しかしコロナ禍により、強制的に非接触型社会へと変革が求められるようになりました。Twitter社では、永久に在宅勤務を認める方針を発表し、シアトルを拠点とするアウトドア用品チェーンのREIも9月、建設したばかりの一度も使われない新キャンパスをフェイスブック社に3億9000万ドルで売却するなど、変化への対応の速さはさすがです。

日本でも全国の約3割がリモートワークを採り入れ、明らかに社会の変化が訪れています。そうなると必然的に求められるのが、個の力です。これまでの時代は大企業に就職すれば安泰といった考え方が主流でしたが、終身雇用の崩壊により一人ひとりの能力が試される時代になってきています。それは働き方の面だけではなく、IoTがあたりまえのように生活を包むようになり、無意識のうちにデータが保存されたり、接触者追跡システムのような個人データを使用する管理社会は間違いなく訪れると思います。

中国には信用スコアという国民の信用度を数値化するシステムが活用されていますが、AI社会が訪れると必然的に他国でもAIがビッグデータを管理し、一人ひとりの能力が試されるようになると思います。それは仕事や学校での評価、SNS、何を購入したか等々、身のまわりの生活が管理される時代。都市伝説ではこれを人間選別と言ったりします。

皆さんは胸を張って、自分は信用度の高い人物だと主張できますか? 正直に答えても答えなくても、行動を管理された人類の情報は筒抜けになります。

ウィズコロナ時代の生活で必要なことは?

コロナの騒動により世界中で二極化が進み、経済的な格差も広がる一方ですが、この状況でも資産1000億円以上のビリオネアの総資産は増えつづけ、なんと過去最高を記録。その数は世界で2200人、合計1 0 8 0兆円にも及び(スイスUBS調べ)、反対に世界では失業者が増えつづけている(アメリカ国内では一時約5人に1人が失業者)という現実が同時進行しています。

不安を抱えながら生活するウィズコロナの時代に求める生活は、仕事、家族や友人との時間、健康、趣味など、自分が自分であるための時間をどれだけ楽しめるかだと思います。いま深く心に刻まなければならないことは、不安に流されるのではなく「いまを生きる」ことです。周りの目を気にする人生は自分を失うだけです。社会は密を避け距離を保つことをすすめていますが、ならばこれは逆に、自分だけの時間を有効に利用し、楽しく個性を磨く好機ではないでしょうか。

ナオキマン
都市伝説&ミステリー系YouTuber。世界のミステリー事件、陰謀論、スピリチュアルなど、解き明かされていない謎をテーマに動画を配信中。2017年7月に動画配信を始め、2020年10月時点でチャンネル登録者数は140万人以上。

「アエラスタイルマガジンVOL.49 HOLIDAY 2020」より転載

Illustration: Michihiro Hori

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