カジュアルウェア

ファッショントレンドスナップ95
吉田カバンのメインブランド、ポーターから
シルクスカーフのコラボレーションアイテムが登場。

2021.02.16

大西陽一 大西陽一

ファッショントレンドスナップ95<br>吉田カバンのメインブランド、ポーターから<br>シルクスカーフのコラボレーションアイテムが登場。

ネクタイ、マフラー、アスコットタイ、バンダナなどなどさまざまな布を男性は首に巻いてきました。防寒、防塵という実用面から使いはじめたとか、自分の所属(兵士の敵味方や部隊の識別など)を簡単にわからせるためのものだったなどの諸説がありますが、中世くらいから男性の装飾品として一気に広まりました。

今年は、その中でもネッカチーフとかスカーフと呼ばれる小型の巻き物がメンズファッション関係者の間でブレークしています。こうした首まわりアイテムは、80年代中頃のフレンチトラッド(フレンチアイビー)の大ブームのときに注目されていました。当時はエルメスなどのフランスブランドの華やかな大判プリントスカーフが人気で、ポパイやJJなどのファッション誌によく取り上げられていました。

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スナップのジェントルマンを見ていると、一見フレンチトラッドブーム以来かな?と思うような着こなし。実は細部をイタリアブランドでバージョンアップしつつ、ブラックを基調にすることで全体をシックにまとめています。巻き物が目立っていませんよね。

ここが、昔のフレンチトラッドの着こなしとは違うところ。昔は、首元に目立つ鮮やかな色や柄を使い押し出しの強いコーディネートでした。

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首元をよく見るとカジュアルなB.D.シャツに、さりげなく巻き物をしています。固結びにしているのでフォーマル感があまりしません。

実はこの御仁は、オンラインストアFLOENS TOKYOの内田 光さんという方で、この巻き物は日本を代表するバッグブランドのポーターのシルクスカーフだと教えていただきました。結び目や先端の始末もあえてこのようなラフな感じにしているとか。

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スカーフ¥22,000/マリネッラ×ポーター(ポーター 表参道 https://www.yoshidakaban.com/shopinfo/omotesando/

こちらが広げたところ。正方形のこうしたシルク系の巻き物は、ネッカチーフとかスカーフと呼ばれています。柄だけ見るとバンダナとも言えますが、一般的にはバンダナはコットン系なのでここではスカーフと呼ぶことに。

イタリアのネクタイブランドE.MARINELLAとのコラボ商品です。このネクタイブランドは1914年創業の老舗で、このスカーフの縁取りは熟練の職人が手作業で仕上げています。素材は100%シルク。サイズは64×64cm。この大きさだと折りたたんで首に巻いたときにちょうどよい長さと厚さになります。

内田さんにスカーフのたたみ方を教えていただきました。難しそうに見えますが、案外簡単なのでぜひ手持ちのスカーフでトライしてみてください。

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    1. まずは対角線上の頂点を真ん中に向かって折り込みます。そして写真のようにその両辺をもう一度内側に折り込みます。
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    2.最後は中心を谷折りして重ね合わせます。だいたい5〜7cmくらいの帯状に折りたためば大丈夫。絶対にこうたたまなければいけないというルールはないので、ある程度は我流で大丈夫です。
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    3.首に巻き付けて固結び。左右の長さはだいたい同じに。スカーフの2つの先端は、シャツの中に入れてもいいですし、外側に出しても構いません。その辺はお好みで。

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スカーフ ¥22,000/マリネッラ×ポーター(ポーター 表参道 https://www.yoshidakaban.com/shopinfo/omotesando/)、カーディガン ¥34,000/グランサッソ、シャツ¥29,000/ソンリーサ(以上フローエンス トーキョー https://www.floens.jp/)、靴39,000/フェランテ(エスディーアイ https://sdijp.jp/)、パンツ¥18,000(アルソーレ 045-901-1808

こちらは今回のコーディネートを再現したもの。ポイントはパンツを無地にしないで織り柄ものを選ぶと全体が引き締まります。もちろん、グレー無地のパンツや色落ちしたブラックデニムとコーディネートしてもハマります。

掲載した商品はすべて税抜き価格です。

トレンドスナップのまとめはこちら

プロフィル
大西陽一(おおにし・よういち)
数々の雑誌や広告で活躍するスタイリスト。ピッティやミラノコレクションに通い、日本人でもまねできるリアリティーや、さりげなくセンスが光る着こなしを求めたトレンドウオッチを続ける。

Photograph & Text:Yoichi Onishi

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