週末の過ごし方

デスクワークの疲れとストレスに別れを!
37階“天空のスパ”と至極のホテルステイ。

2021.05.14

デスクワークの疲れとストレスに別れを!<br>37階“天空のスパ”と至極のホテルステイ。
37階に位置するザ・スパ・アット・マンダリン・オリエンタル・東京のトリートメントルーム。2005年12月の開業以来、数多くのアワード受賞歴を誇る。

遠出しづらいこの時勢、あえて自宅近くのホテルに滞在し、気軽にバカンス気分を味わう「ステイケーション」が人気となっている。交通費があまりかからない分、ホテル選びをちょっと豪華にするのが、リフレッシュ効果を高める秘訣(ひけつ)。今回、私がおすすめするステイケーション向けホテルは、日本橋にある「マンダリン オリエンタル 東京」だ。

ホテルは日本橋三井タワーの30階〜38階に位置し、部屋からの眺望だけでも十分非日常感を満喫できるが、1泊2日の滞在でより気分転換するには、ぜひ37階のザ・スパ・アット・マンダリン・オリエンタル・東京を体験してみてほしい。「天空のスパ」の愛称で知られ、『フォーブス・トラベルガイド』においてホテル部門と共に5つ星を獲得しつづける記録は東京のホテルではここだけ。スキルもお墨付きの実力派スパになっている。

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スパ(左)に着いたらまずはカウンセリングを受け、ハーブティーでデトックス。ヒート&ウォーターエリア(右)は男女別になっており、水着の着用なしで楽しめる。

なかでもイチ推しは、男性向けの特別メニュー「マンダリン マン」(90分 42,900円、税込・サ別)。50〜60℃に熱せられた玄武岩のホットストーンで体を温め、デスクワークやスマホ疲れによる肩凝りを解消。さらに代謝アップを促し、内臓の働きや脂肪燃焼も活性化してくれる。

「できれば予約時間の1時間前にチェックインしてご体験ください」とスタッフにすすめられたのが「ヒート&ウォーター」という温浴施設。ボディジェットが備わったヴィタリティプールや、眺め抜群のドライサウナで体を温め、副交感神経を働かせることで、脳と体がリラックス。その後の施術の効果を極限まで高められるそうだ。90分のメニューでは、ボディケアだけでなく、紳士の身だしなみを整えるフェイシャルケアもセットになっている。お肌を整えてくれるのは、オーストラリアのオーガニック・スキンケア・ブランド「グロウン・アルケミスト」。エストネーションやロンハーマン各店でも取り扱われる人気コスメで、最新の皮膚科学研究に基づいた高い保湿効果を得ることができる。

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ヒート&ウォーターのドライサウナ。空前のサウナブームでも、ここ以上の絶景サウナはないのでは?(2021年5月現在、こちらを利用できるのはスパ利用者とスイートルーム宿泊者に限る)

実際「マンダリン マン」を受けてみての変化は、終わって目を開けた瞬間から劇的に感じられた。まるでさっきまでサングラスをかけていたのではと思うほど、目の前がパーっと明るく感じられ、思考も視界もスッキリ! 前述したフェイシャルケアはスキンケアだけでなく、頭部や目の周りのマッサージも含むため、自然とまぶたが開きやすくなるそうだ。デスクワークで忙しい人向けに考案されたメニューというのも納得。なおホットストーンを使うことで体が温まり筋肉がほぐれるが、指圧自体はそれほど強くないので揉(も)み返しや体がこわばる瞬間がないのも、このスパのよいところだと感じられた。これは完全に個人の感想だが、施術の前と後で5歳は若返った気がした。

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約60㎡のマンダリン グランド ルーム
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ヘッドボードにはしだれ桜の刺しゅうがあしらわれている。大理石のバスルームからは、ベッドルーム越しに眺望が楽しめる。

ちなみにスパ自体はビジターでも受けられるが、現在「マンダリン オリエンタル東京」では2021年8月まで開業15周年を記念した宿泊プランを販売しており、かつてないほどお得に泊まるチャンスとなっている。世界中で展開するマンダリン オリエンタルだが、各国それぞれ「センス・オブ・プレイス(Sense of Place)=その土地の歴史や伝統、文化を採り入れる」というコンセプトを掲げており、ここ日本では「森と水」を描いたデザインとなっている。1階車寄せにある滝のディスプレーや、「木の根元」を表現したメインエントランスなど、ホテル全体を1本の大木に見立てるなど、ストーリーを知ったうえで宿泊すると非常に興味深い。

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37階の広東料理「センス」や「センス ティーコーナー」(右)は、東側のスカイツリービューが特等席。38階イタリアンダイニング「ケシキ」内にある「ピッツァバーon 38th」(左)では職人による窯焼きピザが楽しめる。

ホテルの楽しみといえば、「食」も欠かせない。ここマンダリン オリエンタル 東京には12の飲料施設が入っており、例えばミシュランの一つ星を獲得しているフレンチファインダイニングの「シグネチャー」や広東料理の「センス」、「タパスモラキュラーバー」、また『ミシュランガイド北海道2017特別版』で三つ星を獲得した「すし宮川」の東京初出店レストラン「鮨 心 by 宮川」など、さまざまなジャンルの一流店が集結している。さらに店選びを悩ましくさせるのが“眺望”だ。日本橋という立地上、西側に面した店では大手町を中心としたダイナミックな眺望、反対に東側に面した店では開放的な関東平野とスカイツリーの威風堂々とした眺望が楽しめる。いずれにしてもサンセットから夜にかけては、ドラマチックな東京を楽しめるのは間違いない。

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ステンレス製の保温ボックス(左)で運ばれてくる「センス」のコース料理(右)。開業当時からインルームダイニングに力を入れていたマンダリン オリエンタル 東京ならではの体験。

ちなみに今回は子連れでステイしたこともあり、広東料理「センス」のメニューをインルームダイニングでお願いした。ルームサービスといえばアラカルトのイメージが強いが、なんとこちらは全7品のコース料理(ひとり22,000円、税込・サ別)がお部屋で楽しめるのだ。京鴨の北京ダックロールに始まり、たらば蟹やアワビなどの高級食材が満載の蒸しスープ、拳ほどの大きさのある大海老の香り揚げなど、伝統的な広東料理と日本の感性を調和させたエレガントな料理。部屋からの夜景を楽しみながら、家族水入らずでマイペースに食事タイム。スパを受けたことで内臓の働きが活発になったからなのか、それともかつてないほどリラックスできているからか、グラスワイン1杯でほろ酔い気分になったのはご愛嬌だ。

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西側、大手町方面の夜景。真下には日本銀行の建物、左をのぞき込めば東京タワーやレインボーブリッジも見渡せる。日本橋という東京の中心地にあるからこそ景色を堪能してみてほしい。

食後もしばらく眺めていた美しい夜景。目の前では首都高の車とJRの鉄道が休むことなく交差しつづけ、日本橋の夜を明るく彩っていた。これもスパの効果なのか、いつもより1時間ほど早く睡魔が訪れ、ここ数年で一番と言えるほど深い眠りに就くことができた。スパやインルームダイニングで至極の時間を過ごしてきたが、心身ともに最もリフレッシュを感じることができたのは翌朝目が覚めたとき。まるで生まれ変わったような気分で、その日の仕事に臨むことができた。日頃からデスクワークで忙しいビジネスマンこそ体験してみてほしい、スパとセットの1泊2日ステイケーション。この“効能”を知ったら、きっと病みつきになることだろう。

マンダリン オリエンタル 東京
東京都中央区日本橋室町2-1-1
03-3270-8800
https://www.mandarinoriental.co.jp/tokyo

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