接待と手土産

「くにひろ屋」の洋酒ケーキ
すべて実食! 自慢の手土産 #64

2021.07.19

「くにひろ屋」の洋酒ケーキ<br>すべて実食! 自慢の手土産 #64

酒好きも驚く、洋酒がたっぷり染み込んだ地元名物のお菓子

最近贈ったギフトのなかで、断トツで多くのコメントをもらったのが「くにひろ屋」の洋酒ケーキだ。実は、私も今年知人から贈られて初めて食べたのだが、その“酒感”に感動。早々に酒好きの男性数名に、「仕事の合間にぜひ」とコメント付きで贈ってみたところ、「病みつきになる」「お酒飲みたくなるわー」など予想以上のうれしい反応があった。

銀色の包みで個包装され、よくある洋菓子のようなルックスなのだが封を開けて取り出そうとすると、想像以上に水分を含んだ重量感のあるカステラが登場するのだ。ひと口食べると、上品な甘みとコクと一緒に、洋酒のなんとも言えないいい香りが口いっぱいに広がった。

今まで食べた洋酒ケーキとは違う、浸し方が斬新でちょっと大げさにいえばジュワっとしたたる感じ。ただ浸し加減だけでなく、シロップの上品な味わいと風味がまたよくて、1個ペロっと食べてしまった。

くにひろ屋の創業は昭和36(1961)年。地元名物の洋酒ケーキは、のどかな田園風景が広がる府中市上下町で、2代目前原浩一さんと13名のスタッフによって毎日手作りされている。先代の曽根利之さんが、フランスの焼き菓子サバランをベースに、日本人になじみの深いカステラに洋酒シロップをたっぷり浸すという現在のスタイルを考案。確かにこの洋酒感は、サバランをほうふつさせる。私を感動させたシロップには、国内ではあまり流通していない希少なラム酒と2種類のブランデーを使用。企業秘密の洋酒のブレンドが芳醇な香りを醸しているのだ、

しっとり、ふんわりと柔らかなカステラにも、くにひろ屋のこだわりが凝縮している。生地には府中に隣接する世羅町産の新鮮な高原たまごをふんだんに使用。小麦粉よりも卵の量が多いそうだ。季節によって温度や焼き時間を変え、職人が一枚一枚丁寧に焼き上げる。通常なら水分をたっぷり含ませると溶けて崩れてしまうが、これだけ水分を含んでいても、形をキープできるように、しっかりとしてキメが細かく、適度な焼き加減にしている。

これを書きながらもまた食べたくなる、本当に癖になる洋酒ケーキ。夏場は冷凍庫で冷やすとまたおいしい。アルコールが入っているので、凍らせてもシャリっとして楽しめるとのことで、ぜひこのワンポイントアドバイスも添えて。まだ食べたことがない人は、ぜひ自分用にも注文しておこう。

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くにひろ屋
広島県府中市上下町上下1514-1
価格/洋酒ケーキ 10個入り1400円、洋酒ケーキ 15個入り2100円など(税込み・送料別)
問/0847-62-2449
https://kunihiroya.jp/

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Edit & Text:Yuka Kumano

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