週末の過ごし方
『MR.ROBOT/ミスター・ロボット』
いま観るべき、おしゃれな海外ドラマとは? #9
2021.10.21
一般的な海外ドラマは、そのエピソード数の多さから複数人の監督と脚本家で製作されることがほとんどだ。この『MR.ROBOT』も当初はそのはずだった。
元々は本作を映画にしようと考えていたサム・エスメイル監督が、脚本を書き進めていくうちに通常の映画の尺では収まりきらないと判断。ドラマ化することとなったのだ。
シーズン1は数人の監督が携わるも、内容的に原作者であるサム・エスメイルでしか表現できないことがあまりにも多く、後のシーズンはすべてサム・エスメイルが監督を務めることに。
それが見事に功を奏し、美しく伏線が回収され、人物を綿密に描き出し、メッセージがまったくぶれることなく終幕を迎えることができた。
エリオットは、NYのサイバーセキュリティ会社でエンジニアとして働いている。幼なじみのアンジェラ以外とは必要以上の会話をせず、いつも頭の中に居る想像上の友達に話しかけていた。
高度なハッキング技術を持つエリオットは、仕事を終えるとすぐさま帰宅し、身近な人のSNSをのぞいて楽しんだり、悪いことをしている人を見つけては通報したりするのが日課だった。
ある日の深夜、世界最大のコングロマリッド「Eコープ」のサーバーが激しい攻撃を受ける。エリオットは呼び出され、サーバーがあるダラスに飛び、見事被害を食い止める。攻撃してきた相手の痕跡を探すと、サーバーに「f・ソサエティ」の文字が。
その後、MR.ROBOTと名乗る男がエリオットにf・ソサエティに入らないか?と接触してきた――。