大人なメンズのコーディネートのポイント。
活躍するアイテムや着こなし例を解説

大人なメンズスタイルを格上げする人気ブランド

アイテムごとの着こなし例についてチェックできたところで、次は大人らしいメンズスタイルを目指す方におすすめの人気ブランドを見ていきましょう。

MACKINTOSH LONDON（マッキントッシュ ロンドン）

まず紹介するのは1823年から続くイギリスの老舗ブランド、MACKINTOSH（マッキントッシュ）の三陽商会によるライセンスレーベル、MACKINTOSH LONDON（マッキントッシュ ロンドン）。

母体であるマッキントッシュは、バーバリーやアクアスキュータムとともにコートブランドとしても知られています。防水性の高い「マッキントッシュクロス」を発明し、乗馬用コートやレインコートなど高い機能性を誇るコートを数多く発表。上質を好む世界中のファッショ二スタから支持されています。

マッキントッシュ ロンドンは“伝統と上質を知る45歳”をターゲットに2015年にスタート。メイド・イン・ジャパンにこだわり、ハイクオリティーなアイテムを数多く発表しています。

CIRCOLO 1901（チルコロ1901）

次は2009年にスタートしたイタリアのブランド、CIRCOLO 1901（チルコロ1901）。ブランド名の「チルコロ」は、イタリア語でクラブやサークルといった意味です。

生地のデザインや生産を行うテキスタイルメーカーに長年勤務していたジェンナーロ・ダルジェニオが発表したスウェットジャケットがきっかけで創業に至ったといわれています。

チルコロ1901のアイコンであるスウェットジャケットは、一見仕立てのいいジャケットに見えて、実は着心地がよく動きやすいスウェット素材を使用した画期的なアイテム。ファッション界を驚かせたスウェットジャケットは、一度は手に取ってみたいところです。

JOHN SMEDLEY（ジョン スメドレー）

マッキントッシュ ロンドンとともに押さえておきたいイギリスの老舗ブランドのひとつにJOHN SMEDLEY（ジョン スメドレー）があります。

温かみのあるハイゲージニットの原点とされるジョン スメドレーは、1784年の設立当初はモスリンの生産や綿花の紡績が主でしたが、工場を拡大した19世紀ごろからニットメーカーとして成長し、イギリスを代表するブランドに成長。

上質な製品を生み出すジョン スメドレーの工場は国内外のブランドからの信頼も高く、世界の名だたるブランドの製品も手がけています。

洗練されたデザインのアイテムの数々は、大人のカジュアルスタイルを格段にレベルアップしてくれます。

Drumohr（ドルモア）

繊維産業が盛んなスコットランドもまた、すばらしいニットブランドが数多くあります。ここでは代表的なブランド、Drumohr（ドルモア）を紹介します。

1770年にジェームズ・パターソンによって創立されたドルモアは、世界で最も古いニットブランドのひとつです。ドルモアが生まれたダムフリースは、毛糸を洗浄するための水に恵まれており、特にカシミヤの手触りが比類なき柔らかさに仕上がることでも知られています。

生産拠点をイタリアに移した現在も、鮮やかなカラーのニットウエアやぬくもりを感じる質感のデザインニットを展開。

極上のカシミヤは、大人の風格あるコーディネートにはぜひとも採り入れたいところです。

GRAN SASSO（グランサッソ）

次に紹介するのは1952年に設立されたGRAN SASSO（グランサッソ）。

イタリアの名峰、グラン・サッソから名前を取ったこのブランドは、製品を全て本国の自社製造で製造。「リンキング」と呼ばれる難易度の高い縫製技術を駆使したニットは、柔らかく極上の着心地として知られています。

美しく体に沿うグランサッソのアイテムには、ブランドマークが刻印されていないのも特徴。“品質が商品を語る”という、品質を最重視するブランドならではの矜持がうかがえるグランサッソは、成熟した大人のスタイルにふさわしいと言えるでしょう。

SUNSPEL（サンスペル）

アンダーウエアにもこだわりたいという方におすすめなのが、イギリス生まれのSUNSPEL（サンスペル）。1860年に実業家のトーマス・ヒルによって創始されました。

コットンの生産を得意としたサンスペルは、自身の強みを生かして高級アンダーウエアラインを展開。1947年にはアメリカのボクサーショーツをよりよい着心地と洗練されたデザインに改良し、今日に至るまで高い支持を得ています。

アンダーウエア以外のアイテムも見逃せません。柔らかい光沢を持つ高級素材を使用したサンスペルのデイリーウエアは、大人のワードローブを格上げしてくれる注目アイテムです。

SLOANE（スローン）

日本のブランドからは、SLOANE（スローン）を紹介します。

海外ブランドのディストリビューターである小峰明彦、ニット素材やニット製品の輸入販売に携わる大貫 雄の2人が立ち上げたこのニットブランドは、やさしい印象のユニセックスなデザインが特徴。動いても着崩れないよう、緻密（ちみつ）に設計された高い機能性も兼ね備えています。

独自に入手した糸を有し、自ら足を運んでニット職人に会うこともあるという、徹底したモノづくりへのこだわりを見せるスローンは、質を重視する大人の装いにぜひ採り入れたいところ。上質ながら、比較的手に入れやすい価格設定もポイントです。

CellarDoor（セラードアー）

ボトムスに特化したブランドを探している方におすすめなのが、イタリアのブランドCellarDoor（セラードアー）。HERMÈS（エルメス）やTOM FORD（トムフォード）といったラグジュアリーブランドのパンツを製作するファクトリー、VETTA（ヴェッタ）社の自社コレクションです。

これまでに200を超えるブランドを手がけたというVETTA社のノウハウと、同社の社長フィリッポ・ベッタニンのセンスが融合したセラードアーは、新しさと美しさを兼ね備えたシルエットが各方面から高い注目を浴びています。

細部のディティールまで徹底してこだわった、上質なリラックススタイルを提案するパンツファクトリーです。

VIGANO（ヴィガーノ）

イタリアのパンツブランドをもうひとつ紹介します。VIGANO（ヴィガーノ）は20世紀初頭に創立されました。当初のブランド名はSartoria Vigano（サルトリア ヴィガーノ）。サルトリアとは、イタリア語で仕立てを意味します。

はじめは仕立て業を営んでいたヴィガーノはその後、服を製造するファクトリー、そしてパンツ製造のスペシャリストへと変遷をたどりました。

生地選びから縫製まで徹底的にこだわったヴィガーノのパンツは、柔らかく足に沿う美しいシルエットと上質なはき心地が特徴です。また、より幅広いテイストを取りそろえたVIGANO PANTS INDUSTRY（ヴィガーノ・パンツ・インダストリー）、通称「VPI」も高い支持を得ています。

PT TORINO（ピィーティー トリノ）

最後に紹介するのもイタリア生まれのパンツ専門ブランド。2008年にイタリアのトリノで誕生したPT TORINO（ピィーティー トリノ）です。“メンズクロージングにおいて最も重要なアイテムはパンツ”というコンセプトのもと、パンツの可能性を大きく広げました。

クラシックなパンツからビジネス向けパンツ、華やかな柄パンツや粋なショートパンツまで、さまざまなシーンに向けた豊富なラインアップが特徴。特に核心のシリーズであるPT01（ピーティーゼロウーノ）は、ドレスパンツとそのほかのデザインを融合させたオリジナリティーあふれるラインです。

また、ピィーティー トリノはデニムシリーズも展開しており、こちらも洗練された美しいシルエットが魅力です。

まとめ

この記事では、成熟した大人のメンズファッションについて、コーディネートのポイントからおすすめのブランドまで解説しました。

大人らしいスタイルには、各アイテムが上質で上品であること、落ち着いた雰囲気を目指すことに加え、自分に似合うものを知ることが大切です。

今回解説した内容を押さえつつ、コーディネートを楽しんでみてはいかがでしょうか。