カジュアルウェア
秋冬のメンズコーディネートのポイントやおすすめアイテムを解説
2021.12.02
カラーコーディネート
正しくアイテム選びをしていても、コーディネートがいまひとつスッキリしないことがあります。その場合は色合わせに問題があるのかもしれません。色を使いこなすにはいくつか押さえるべきポイントがあります。
ファッション上級者であれば、さまざまな色を使ったコーディネートもいいでしょう。しかし、センスに自信がない場合は、色を多用しないことを心がけましょう。コーディネートに使う色は多くても3色までに抑えるのが失敗しないポイントです。
アイテムの色は、ブラック、ホワイト、ネイビー、ベージュ、グレーのなかから選ぶとまとめやすくなります。たとえば、ジャケットがネイビーであれば、セーターは白かグレー、パンツと靴はベージュにするとスッキリ見えます。
色の多用とは逆に、全身を1色でまとめるのも、難易度が高いコーディネートです。例えば、全身ブラックのコーディネートは、重々しく見えるだけでなく、シルエットや素材が強調されるので、アイテムを慎重に選ぶ必要があります。
ジャケットとパンツ、靴が黒い場合は、ジャケットの下のシャツやセーターの色を白や明るいグレーにするなど、メリハリを付けるといいでしょう。
スタイル別の着こなし
体型によっても似合うアイテムやコーディネートが変わってきます。背が高く細身の人は、サイズ選びさえ間違えなければ、どのようなアイテムも着こなしやすい半面、コートなど分量が大きいアイテムに黒や濃紺などを選ぶと、重々しい雰囲気になりがちです。着こなしに自信がない人は、広がりを抑えたスッキリとしたシルエットのものを選ぶといいでしょう。
背が低い細身の人は、縦長の見た目を強調するセットアップなどがおすすめです。また、上半身を明るい色でコンパクトにまとめて、パンツをダークな色のテーパードタイプにすると脚長効果が得られ、さらにパンツと靴の色を合わせることで、さらにスッキリします。
がっちりした体型の人や、太めの人はサイズ選びが肝心です。ピッタリしすぎるサイズ感のものを着ていると、窮屈そうに見えて太めの体型を強調してしまいます。ややサイズにゆとりのあるアイテムを選びましょう。
また、白や淡い色は膨張して見えるため、アウターやパンツには黒やネイビーなど引き締め効果のある色がおすすめです。洋服選びの基本は、自分の体に合ったサイズを選ぶことです。どんなに高価な洋服も、体に合っていなければおしゃれに見えません。どのような体型であっても、まずは自分のサイズに合うアイテムを選びましょう。
トレンドを採り入れる
アイテム選びやカラーコーディネートの基本を押さえたら、ワンランクアップのコーディネートにもチャレンジしたいものです。そのためには、コーディネートにほどよくトレンドを採り入れてみるといいでしょう。
全身を最先端のトレンドアイテムでまとめる必要はありません。これ見よがしにトレンドを採り入れるよりも、さりげなくトレンドの雰囲気が感じられる程度にとどめておいたほうが、大人の男性ならではの遊び心と余裕が感じられます。
ここ数年のトレンドはレディース、メンズともにゆったりとした大きめのシルエットと、リラックス感のあるコージー(居心地のいい)スタイルです。カッチリと決めすぎず、肩の力が抜けたコーディネートを意識すると、トレンド感が出ます。
カジュアルシーンでは、ゆったりとしたセーターやカーディガン、トレンド素材であるコーデュロイのワイドパンツ、オーバーサイズのコートなどのなかから1、2点を採り入れるとトレンド感のあるコーディネートになります。
こなれ感のある着こなしとは?
最後の仕上げは、いかに着こなすかです。アイテム自体がトレンド感のないものであっても、着こなし方次第でおしゃれな雰囲気を演出できる場合があります。ここ数年、おしゃれな着こなし方のキーワードは「こなれ感」です。
トレンドやブランドを採り入れても、それらを前面に押し出すことなく、さりげなさや緩さが感じられる着こなしが「今」を感じさせます。「こなれ感」と並んで「抜け感」というキーワードもあります。あまりにもカッチリ決めすぎることなく、あえて外して隙を見せるくらいが、いまのおしゃれなのです。
例えば、スーツやセットアップの場合は、インナーを襟付きシャツではなく、あえてTシャツやVネックのセーターを合わせたり、靴を革靴ではなくスニーカーにしたりします。
Vネックは首元に空きができ、スニーカーを素足で履くと足首にも空きができます。素肌が見えるわずかな空きは、隙を感じさせると同時にほのかな色気も漂わせます。
秋冬の装いで押さえておきたい10ブランド
アイテム選びのポイントの次は、こうしたアイテムをどこで選ぶかです。以下に紹介するのは、いずれも大人の男性にふさわしいアイテム選びができるブランドです。ブランドの歴史や特徴について知ったうえで、自分に合うブランドを選んでください。
LARDINI(ラルディーニ)
1978年、イタリアのアンコーナという港町で、ルイジ・ラルディーニにより生み出されたブランド「ラルディーニ」。ラルディーニは、名だたる有名メゾンのOEMを担うことで培った縫製技術を生かし、オリジナルブランドを立ち上げました。いまやイタリア国内のみならず世界的なブランドに成長し、日本でも高い人気を誇っています。
ロロ・ピアーナ、エルメネジルド・ゼニアなど、イタリア国内の一流メーカーの生地を採用し、一着ずつハンドメイドで仕上げられたジャケットには、ラルディーニのシンボルであるブートニエール(飾り花)があしらわれています。しっかりとした作りのテーラードジャケットは、あえてデニムに合わせてラフに着こなすのもおすすめです。
TAGLIATORE(タリアトーレ)
「タリアトーレ」は、1960年代にイタリアの最南であるプーリア州で創業されたレラリオ社の2代目、ピノ・レラリオが立ち上げたブランドです。タリアトーレとは、イタリア語で「裁断士」を意味する言葉。その名にふさわしく卓越したカッティング技術による両サイドからウエストを絞ったシャープなラインがブランドの特徴です。
厳選された素材と斬新な色使い、クラシックな雰囲気のなかにも柔らかさと力強さを感じさせ、ボタンやステッチなどのディテールを選べるシステムを採用しているのも、ファッションをこよなく愛するイタリアンブランドならでは。自分好みのディテールを選び、長く愛用したいものです。