接待と手土産
「ひいらぎ」のたい焼き
すべて実食!自慢の手土産 #84
2022.03.18
最強のたい焼きの餡と皮へのこだわり
餡には北海道羊蹄産の小豆を使用。この土地は水はけのいい火山性の土壌によって良質の小豆が採れるそうだ。シンプルに砂糖と塩を水だけを加え、それを毎日2時間ほどかけて朝から仕込む。季節によって硬さや水分量が違うが、それを同じ味わいに整えるのは、熟練の森下さんにとっては、お手のものだ。
皮は薄力粉に2種類の強力粉をブレンドして、企業秘密の材料を投入。兵庫の本家とは少々味わいを変え、東京仕様になっている。店先には30分かけて焼くとあるが、実際にはもう少し長い。じっくりと火を入れることで香ばしさとあのパリパリ感が生まれるのだそう。もちろんできたての熱々に勝るものはないが、温め方の指示書が付いてくるので、手土産の際はそのとおりに温め直せば、おいしさは復活する。
「ひいらぎ」の元祖は、兵庫県姫路市の「鯛焼本舗 遊示堂」。森下さんは学生時代からそこでアルバイトをしていて、2006年の東京進出の際に上京。それ以来16年、姫路時代を合わせるとかれこれ30年近くたい焼きと向き合っているそうだ。そこまでのめり込むたい焼きの魅力について聞いてみると、「なんか日々変化して気づきがあることかなあ。いまでも毎日おもしろいですよ」とのこと。
たい焼きを愛する森下さんが精魂込めて焼くからこそ、この味が守られているに違いない。いつ食べてもおいしくて安定感があるから、安心して差し入れもできるのだ。相手に気を使わせることがなく、それでいて笑顔にできる。この加減がとてもいいのだ。
ひいらぎ
東京都渋谷区恵比寿1-4-1 恵比寿アーバンハウス1階
営業時間/10:00~20:00(売り切れ次第終了)
定休日/不定休
価格/たい焼き180円 ※税込み
問/03-3473-7050
Edit & Text:Yuka Kumano