カジュアルウェア
好感度を上げるスーツスタイルのポイントはネクタイとアクセサリー。
できるビジネスマンを目指すならこれ!
ファッショントレンドスナップ143
2022.06.07
「今回のコーディネートのポイントは、ネクタイの色のチョイスとアクセサリーの使い方です。私がいままでのヨーロッパ出張で見てきた秀逸なビジネスマンは、クラシックなスーツを身にまとい、季節感のある美しいネクタイを締め、チラっと見える時計やアクセサリーで、個性やクラスをさりげなくアピールしています。今回は、(ブランド創業者の)アントニオがしていたコーデを参考にして、初夏の新緑を想起させ、涼やかな印象になるパステル調のネクタイに、パテック・フィリップのゴールドに合わせた同色クリップのサスペンダーを合わせたのがポイントですね」と横川さんが体験談とコーディネートを語ってくださいました。
日本ではビジネスシーン、季節によってネクタイの色や素材感を変えるなどという着こなしは、まだまだ浸透していませんが、ヨーロッパのビジネスマンの多くは、季節に応じた組み合わせで装うことを日常的に行っています。今回の横川さんのパステル調のネクタイは、ブルーのストライプシャツと相まって清涼感が増し増し。
ただしこの種のネクタイは、単品で見ると「自分に似合うのだろうか?」「持っているスーツとコーディネートしたときに浮かないかな……」と不安になることが多いのですが、このコーディネートを見ればそんな不安も吹き飛びますね。
時計はいまや時間を確認するためだけのアイテムというよりは、趣味嗜好、クラス感をさりげなく伝えるラグジュアリーなアクセサリーだったり、スマートウォッチのような機能が満載された腕に着けるコンピュータとして捉える人が増えてきました。
横川さんの時計は、その前者。スイスの名門パテック・フィリップ社のコンプリケーション 年次カレンダー クロノグラフ(5905R)というモデルで、これにはスイスの機械式時計の歴史が凝縮していると言っても過言ではありません。
スーツの袖に隠れていると、目立たない時計ですが、ヨーロッパではこのクラスの時計をつけていれば高級ホテルやレストランでの対応が変わるといううわさが聞かれるほどの銘品です。
こちらのジェントルマンは、横川さんのお話に出てきたイタリア人のアントニオ・リヴェラーノさん。80歳を越えていらっしゃいますが、パステル調のきれいなネクタイといい、この笑顔といいとてもチャーミング。
日本でも、春から初夏にかけてこうしたネクタイをさりげなく着用する人が増えてほしいと思うのですが、私だけでしょうか?
Photograph & Text:Yoichi Onishi